TRUST SMITHは、筑波大学大学院の坂本航太郎氏らが考案した「ドライブレコーダー映像から個人情報を取り除くAI」のモザイク精度の向上に成功したことを発表した。
ドライブレコーダーの映像から個人情報を取り除くAIは、個人の顔面や車のナンバープレートなど、個人情報に関わる要素を自動で認識し、該当箇所をモザイクのように自動で消し込む技術だという。この技術は、筑波大学大学院の坂本航太郎氏が中心となって考案・開発に成功したもので、以下の大きく2つの特徴を持つとしている。
- オンプレミスでの映像処理が可能:既存の映像処理技術では困難だったオンプレミスでの処理が可能となり、ドライブレコーダーで撮影される映像に対して、個人情報を特定し取り除ける。また、ローカルネットワークで処理することができるため、個人情報を確実に保護することができる
- 高精度での映像処理が可能:最先端の技術を活用した独自のライブラリにより、情報量の多い高精度の映像に対しても高速で処理が可能
本技術を活用することで、個人情報の取り扱いの観点で使用が制限されるあらゆる場面において、ドライブレコーダーの映像の取得が可能になるとしている。
アップデート内容
顔やナンバープレートモザイクの精度向上認識対象を変えることで、精度向上に成功した。以前は顔のみを認識していたが、人物の位置を元に顔の位置を推定することで、顔モザイクの精度が1.5倍程度向上したという。
同社は、今後映像データから個人情報を取り除くAIが社会に普及すれば、個人情報の取り扱いの観点で使用が制限されるあらゆる場面において、ドライブレコーダーの映像の取得が可能になるとしている。
【関連記事】
・今後5年間でAI規制に変化【ぺガジャパン テクノロジートレンド調査】
・NEC、選挙事務におけるAIシステムの実証実験を実施
・NTTPC、NSWとAIによる動作解析ソリューションを共同開発