アドビは、大日本印刷(以下、DNP)およびグループ会社のDNPコミュニケーションデザイン(以下、DCD)と、「Adobe Experience Cloud」の一部で総合的なデジタルアセット管理(DAM)を実現する「Adobe Experience Manager Assets」を生かした業務効率化支援サービスの開発で協業したことを発表した。
企業のマーケティングにおける紙メディア・Webメディア・アプリなどに使うテキスト・画像・動画等のアセット(情報資産)を一元管理し、コンテンツ制作からPDCAの運用を一貫して支援することで、生活者一人ひとりのニーズにあったコミュニケーション施策の実施につなげていくとしている。
協業によるサービス開発の概要
1.アセットの一元管理と制作のワークフロー改革による負荷軽減
多くの企業でコンテンツ制作の人的リソースが不足する傾向があるなか、DCDが導入企業に代わってAdobe Experience Manager Assetsによる各種アセットの一元管理を行い、各種コンテンツの制作を支援する。これにより、複数の部署や協業先にまたがる制作ワークフローを統一して、導入企業の運用負荷を軽減するとともに、効率的なコンテンツ供給を可能とする運用環境を提供するという。
2.パーソナライズしたコンテンツを配信
生活者一人ひとりが求めるコンテンツの提供に必要な大量のアセット自体を制作するとともに、その管理・運用業務を支援する。AI(人工知能)や機械学習を活用し、制作したアセットやコンテンツを紙・Web・アプリといったメディアに合わせて最適に配信。個々の生活者に合わせてパーソナライズしたコンテンツを最適なタイミングで配信することで顧客体験管理(CXM)の最大化を図るとしている。
3.アセットの効果分析と改善を支援
Adobe Experience Manager Assetsで管理するアセットを使って制作したコンテンツや、実施したコミュニケーション施策について、PDCA(Plan・Do・Check・Action)サイクルで効果分析を行い、改善策の検討を行う。これにより、生活者の行動を通じて得たアセットやコンテンツに対する評価を分析し、継続的に改善を図るとともに、生活者が求めるコンテンツとしての精度を高めるという。
今後も3社は、機能開発や実証実験を進め、2021年7月にサービスの提供開始を予定している。
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