日本電気(以下、NEC)と日本オラクルは、クラウド領域での協業を強化することを発表した。
両社は、さらなる協業強化により、「Oracle Cloud」におけるシステム構築・マネージドサービス・保守サポートの全ステージにおいて、様々なニーズに対応したサービスを共同で開発・提供し、企業や公共機関のデータドリブン経営を支援するという。
両社協業での取り組み
基幹システムのデータ基盤を「Oracle Cloud」へ移行・運用するサービスの提供
NECとオラクル・コーポレーション開発部門および日本オラクルが持つノウハウをベースに、基幹システムで使用される「Oracle Database」を「Oracle Cloud」へ安全に移行するサービス(アセスメントサービス、データベース移行サービス)を共同で開発。NECは、「Oracle Cloud」の移行ツールを活用し、移行の設計にかかる時間の半減、移行作業時間の3割減を可能とする、安全・安心なデータベースのクラウド移行を支援するという。今後、両社で「NECマルチクラウド運用サービス」を拡充し、基幹システム向けのデータベース運用サービスの提供を行うとしている。
高度なデータセキュリティと可用性を実現するアーキテクチャの構築とサービス提供
NECのSecurity by Designの知見と、データセントリックなセキュリティに強みを持つ「Oracle Cloud」のセキュリティ機能とを融合し、クラウドデータベースの設計から運用まで強固なセキュリティを提供するという。日本のクラウド環境に合わせた「Oracle Cloud Maximum Availability Architecture」を共同検証し、ハイブリッドおよびマルチリージョンでの高可用リファレンス・アーキテクチャーを日本で初めて構築。今後、本アーキテクチャを反映したサービスを提供していくという。
サービスを支える人材・体制強化
NECは、「Oracle Cloud」の有資格者を今後2年で500名規模に拡大。その一部は、既に知見を持つ専門人材が中心となり、Oracle Cloud CoE(Center of Excellence)として、データベースのクラウド移行から、クラウドにおけるシステム構築・運用まで、一貫したサービス提供を行うとしている。また、「Joint Support Center」をクラウド領域へ拡大し、「Oracle Cloud」の保守対応力を強化するという。
NEC 執行役員常務 吉崎敏文氏のコメント
NECは、お客様に寄り添いながらともに将来を検討し、NECの技術とソリューション提供力を駆使してお客様のDXを加速させます。お客様の状況に応じて、プライベート・パブリッククラウド、場合によってはオンプレミス環境を最適な形で提供していきます。
NECは、30年以上にわたりオラクル社と共に、お客様の基幹システムを支えてきました。これまで進めてきた協業関係をクラウド領域へ拡大し、また、基幹システムを支えるNECの知見を活かし、Oracle Cloud CoEによる移行サービスや運用サービスなどをご提供することで、日本のお客様の基幹システムの安全・安心なクラウド移行を実現できると確信しております。
日本オラクル株式会社 取締役 執行役 社長 三澤智光氏のコメント
日本オラクルは、30年以上に渡るNECとの協業関係をさらに強化し、日本の社会基盤のクラウド移行をともに支援できることを嬉しく思います。基幹システムに不可欠とされる高度なセキュリティと可用性を備えるOracle CloudとNECの企業や公共機関におけるクラウド・プロジェクトの知見を融合することで、日本のお客様のデジタルトランスフォーメーションが加速されることを期待しています。両社の協業をクラウド領域に拡大することで、ミッションクリティカルなデータ基盤を的確にクラウド移行し、安心・安全な運用・管理を実現する体制をともに提供していきます。