NECは1月12日、データを暗号化したまま計算できる秘密計算技術において、顧客の用途に応じて最適な方式を提案する「秘密計算ソリューション」の提供を開始した。同社は今後3年間で40システムへの提供を目指すとしている。
今回、NECが提供する秘密計算ソリューションは、データを乱数で符号化して計算する秘密分散方式(MPC方式)と、ハードウェアのセキュリティ技術を使用したハードウェア方式(TEE方式)の2つの計算方式に対応。同社は顧客ニーズに合わせて最適な方式を提案していくとしている。
また、同ソリューションは、購買履歴や人流データなどをもとにした企業のマーケティング活動に活用可能。他にも、膨大なパーソナルデータや秘密情報を扱う金融や医療といった組織外へのデータの流通が容易ではない分野においても、柔軟に活用できるという。
同社は今後、個人情報保護に配慮したデータ分析領域の事業拡大を目指していくとしている。
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