米Googleは3月8日(現地時間)、サイバーセキュリティ企業「Mandiant」との買収契約を締結し、総額約54億米ドルの現金取引になると発表した。なお、買収が完了する2022年後半にはMandiantはGoogle Cloudの1社となるとしている。
Mandiantは、大規模なグローバル組織と共にサイバーセキュリティの最前線で培ったリアルタイムかつ高精度な脅威インテリジェンスを提供。Google Cloudが提供するクラウドネイティブなセキュリティサービスと組み合わせることで、企業がセキュリティライフサイクルのあらゆる段階で保護された状態を維持できるよう支援するという。
Googleは今後、Mandiantの買収について同社株主および規制当局の承認の取得など、慣習的な完了条件に従って進めるとしている。
具体サービス
- アドバイザリーサービス:包括的なインシデント対応、戦略的準備、技術的保証を提供するMandiantのグローバルな専門知識により、インシデント発生前、発生中、発生後の脅威の緩和とビジネスリスクの低減を支援
- 脅威の検知とインテリジェンス:攻撃者に対応してきたMandiantの実績から、脅威に対する実用的なインサイトを顧客に提供
- 自動化およびレスポンスツール:Google CloudのChronicle、Siemplifyソリューション、MandiantのAutomated Defense内のセキュリティ運用ツールにより、顧客は脅威対応の分析、優先順位付け、合理化を行い、組織のチームの仮想延長としてMandiantの専門性を活用
- テストと有効性検証:Mandiant Security Validationは、クラウドおよびオンプレミス環境におけるサイバーセキュリティ対策の有効性を継続的に検証・測定し、Google Cloudの Security Command Centerを補完して、強力なリスク管理の実現を支援
- マネージドディフェンス:Mandiantのマネージドディテクション&レスポンスサービスは、顧客のセキュリティチームのシームレスな拡張として機能し、顧客のエンドポイントやネットワークツールに依存しない継続的な監視、イベントのトリアージ、脅威ハンティングを提供
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