三井化学は、日本電気(以下、NEC)およびアビームコンサルティング(以下、アビームコンサルティング)の協力を得て、企業変革(CX:Corporate Transformation)実現に向けたDX人材育成プランを策定。これに基づいた三井化学独自の化学業界に特化した研修コンテンツを作成したと発表した。2025年度までに、専門人材165名の社内育成を目指すとしている。
三井化学は、全社員のデジタルリテラシー向上のため、レベル0から3の4段階のDX人材レベルを定義し、レベル毎に習得すべきスキルに基づく人材育成プランを作成。レベル0は2021年度に役員を含む10,000人の受講が完了、2022年度は営業部門やマーケティング部門などに所属する約1,000人がレベル1の研修を受講し、データ分析に関する基本的な知識などを習得するという。また、レベル1の教育を受講した社員の中から、レベル2、3へと進む人材を選出し、専門人材として自らデータを活用し課題解決に導くデータサイエンティストの社内育成を目指すとしている。
三井化学の研修コンテンツについて
三井化学の研修コンテンツレベル0およびレベル1は、役員およびバックオフィスメンバーを含む多数の従業員を対象に、幅広いデータアナリティクススキルの定着を目的としている。そのため、一般的なデータサイエンティスト育成用の研修コンテンツではなく、化学業界の特性や三井化学の業務を想定した独自の教材を作成し、修了後の認定試験を設けることで、スキルの定着化を促進していくという。なお、教材の作成にあたり、業務部門が最低限の機械学習の知識で実践的に分析を行うことを目標として、NECの「DX人材育成サービス」のコンセプトおよびアビームコンサルティングの「ABeam DX Framework」を一部活用したとしている。
加えてレベル1研修では、三井化学の業務を想定したユースケースに基づき、データ分析を自動で行う「dotData」を活用したコンテンツを盛り込むことで、ロールプレイングを通じた分析演習による実践的な機械学習スキルの習得を目指す。レベル2研修では、DX推進に必要なデジタル人材育成を支援する「NECアカデミー for DX」の一部活用を予定しているという。