5月16日、Kore.ai Japanは、対話型AIプラットフォームの最新版「Kore.ai Virtual Assistant Platform 9.0」およびコンタクトセンターソリューションの最新版「SmartAssist 2.0」の提供開始を発表した。
今回のリリースでは、ビジネス部門等の対話設計者とIT部門などの開発者がシームレスに連携して共同でダイアログを作成できる「Conversation Dialog Builder(対話駆動型ダイアログビルダー)」、人が介在するワークフローを含む包括的なビジネスプロセスを対話型AIにより遂行する「Process Apps(プロセスアプリ)」などの新機能および機能向上を実現。また、新たにKore.ai Virtual Assistant Platformで実行可能なボットを提供するオンラインマーケットプレイスも開設している。
Kore.ai Virtual Assistant Platform 9.0の主な新機能および機能向上
- Conversation Dialog Builder(対話駆動型ダイアログビルダー):対話駆動型ダイアログビルダーでは、対話を設計する業務担当者とIT部門等の開発者が、共同でダイアログを作成することが可能になるという。開発者が対話型のフローでユースケースを設計すると、プラットフォームが、それらをダイアログタスクにインテリジェントに自動変換。対話型フローとダイアログタスクは、常に同期しており、業務担当チームは継続して対話フローを改良することができ、エンジニアチームはその実装を行うことができる
- Process Apps(プロセスアプリ):日常の業務プロセス(休暇申請、経費精算、入社時の手続きや処理など)において、人が介在するワークフローを含めた包括的なビジネスプロセスを対話型AIにより遂行可能に。また、セルフサービスポータルを使って、新たなリクエストを作成し、承認やリクエストのトラッキングも可能だとしている
- ストア:開発プロセスをサポートするためのテンプレートが提供されており、ユーザーはストア内を探索し、自社のニーズに合ったテンプレートをインストールし、使用することができる
- NLU(自然言語理解)およびNLP(自然言語処理)機能の向上:ボットのトレーニングを簡素化するため、機械学習(ML)エンジンと、同義語を管理するためのファンダメンタルミーニングエンジンを1ヵ所にまとめたという。統合したインターフェイスを使ってインテント(ユーザーが達成したいと思っている事柄)をトレーニングすることができ、発話やパターン、ルール間の切り替えが容易になるとしている。また、今回のリリースから、分類学ベースのナレッジグラフを構築できるようになったという
上記の他にも、ボットのバージョンを視覚的に比較可能とする機能や、新たに5言語(カタロニア語、タミル語、ヒンディー語、マラーティー語、テルグ語)に対応し、26言語対応となったほか、新しい言語モデル(KAEN MLモデル)を追加。管理・セキュリティ面でも機能向上を図っているという。
さらに、SmartAssist 2.0」では、主に以下の機能を追加・強化している。
- 自動化:最大80%のコールとチャットを自動化し、ライブエージェントに連絡することなく、顧客満足度の向上と優れたカスタマーエクスペリエンスを実現。平均処理時間(AHT)が短縮され、企業全体の効率化が促進される
- AgentAssist:エージェントが対話を管理するためのワンストップコンソール「Agent Desktopコンソール」を提供。過去の履歴/エスカレーション時の感情などもライブエージェントに連携するという。また、問い合わせに対する回答例をボットがライブエージェントに推奨するなどし、問い合わせ対応業務の支援する
- 柔軟な導入・管理:企業のニーズに応じて、必要なモジュールだけを導入して既存のテレフォニーシステムを補完することも、包括的なスタンドアロンのコンタクトセンターソリューションとして導入することも可能
なお、5月16日より「Kore.ai Virtual Assistant Platform 9.0」および「SmartAssist 2.0」は、国内向けに提供を開始している。
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