三菱倉庫は、医薬品物流におけるサプライチェーンをリアルタイムで可視化し、高度な品質管理を実現するためのデータプラットフォーム「ML Chain」を運用開始したと発表した。
同社は、ブロックチェーンなどの技術を活用してサプライチェーン全体の可視化や高度な品質管理を実現するためにML Chainを開発。IBM社が米国食品医薬品局(FDA)のパイロットスタディ(実証実験)において構築した仕組みを参照しているという。
まずは、製薬企業の製造工場、物流センターから医薬品卸倉庫への配送までのメーカー物流の領域において、温度管理や位置情報などサプライチェーン上の重要情報をリアルタイムに可視化。クラウド上で共有・把握するためのデータプラットフォームとして運用を開始したという。
三菱倉庫は今後、メーカー物流において国際物流への拡大を図るとともに、国内においてはメーカー物流の枠を越えたサプライチェーン全体の可視化を目指すとのこと。将来的には、在宅医療の促進など患者宅直送型の流通スキームの構築支援も視野に入れ、流通に関わる様々な事業者と連携し、汎用性の高いオープンプラットフォームとしての運用を見据えるとしている。
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