日立製作所(以下、日立)は8月31日、製造業を中心としたインダストリー分野向けに、MES(製造実行システム)やSCADA(監視制御システム)などの製造現場系OT(制御・運用技術)・IT領域のシステムインテグレーション(SI)事業を手掛ける米国Flexware Innovationの買収を完了した。
この買収により日立は、北米においてOT・IT領域の事業強化を図り、ロボティクスSI事業を手掛けるJRオートメーションを軸としたデジタル化を加速。ERPやクラウド事業などを展開するHitachi Vantaraなどとの連携により、製造現場の膨大なデータが集まるロボティクスSIからMES、SCADA、ERPまで、現場と経営をデータとデジタルでつなぐ「トータルシームレスソリューション」を提供できる体制になるという。
買収の目的は以下のとおり。
- 北米におけるMESやSCADAのSI事業を強化・拡充。北米の製造業を中心としたインダストリー分野向けに、JRオートメーションのロボティクスSIおよびFlexware InnovationのMES、SCADAなどの製造現場系のOT・ITとデジタルのケイパビリティを強化する。また、Hitachi VantaraなどのERP(IT)やクラウド事業を組み合わせたワンストップの提案力を向上させ、北米におけるトータルシームレスソリューションの展開を加速させる
- Flexware InnovationのSI技術・開発力、および優良な顧客基盤を獲得し、日立の持つLumadaによるデジタル技術・知見やグローバルネットワークなどのケイパビリティとのシナジーにより、北米における事業成長を創出
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