アビームコンサルティングは、投資家への適正な企業価値の理解促進や経営管理の高度化に向け、企業の非財務活動を通じた社会的インパクトを金銭価値に換算する「インパクト加重会計(IWA:Impact-Weighted Accounts)」を用いた支援を開始すると発表した。
同社は「インパクト加重会計」を用いることで、企業が社会や環境にもたらす社会的インパクトをプラス面とマイナス面から総合的に捉え、金額で可視化。企業を評価する指標である売上収益やEBITDAとの比率を算出することで、他社および他製品との比較や経年比較などを実施していくとしている。
なお今回支援を開始する「インパクト加重会計」の対象の一つである「従業員インパクト会計」の算出にあたっては、個社ごとの収集可能なデータ量に対応できるよう、アビームコンサルティング作成の簡便法モデルを用いる。これにより、企業の雇用を通じた従業員や地域に与える社会的インパクトを金額換算するとのこと。さらに、自社の非財務価値を定量的に可視化し、投資家に対する企業価値の理解促進に貢献していくという。
なお同社では、これまで企業価値向上との相関関係をアナリティクスによって明らかにする「Digital ESGサービス」を2019年から展開。企業のESG活動と企業価値の直接的な関係を確認する「俯瞰型分析」と、価値連鎖の道筋を解明する「価値関連性分析」を用いた分析を行っている。
これにより、個々の施策と企業価値の相関性の解明だけでなく、導き出された相関性や結果をもとに、施策同士の連動性や経営戦略との整合を図り、企業価値の向上を図っている。今回提供を開始する「インパクト加重会計」を用いた支援により、投資家への適正な企業価値のさらなる理解促進や企業経営上の意思決定についても支援していくとのことだ。
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