SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

直近開催のイベントはこちら!

EnterpriseZine編集部ではイベントを随時開催しております

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZineニュース

データ成熟度の低さが企業の成功を阻む HPEがグローバルでの調査結果を発表

 HPEは、データ成熟度の低さが官民の両方において業績の伸長や環境サステナビリティの促進といった重要な成果を達成する妨げになっているといった、グローバル調査結果を発表した。

 本調査は、YouGov社がHPEに代わって実施したもので、日本を含む19カ国の企業または官公庁に所属する8,600人以上の意思決定者を対象に実施。その結果、平均的なデータ成熟度(データから価値を創出する能力)は5段階で2.6であり、最上位の成熟度に達した組織は3%に留まることが明らかになったという。

 HPEの社長兼CEOであるアントニオ・ネリ(Antonio Neri)は今回の調査結果を受け、次のように述べている。

「世界のデータが、私たちの生活そして働き方の向上を担う非常に大きな可能性をもっていることは広く認識されています。しかし、この可能性を解き放つには、デジタルトランスフォーメーション(DX)戦略の転換が必要です。DXの基軸を『クラウドファースト』から『データファースト』に移す必要があります。すなわち、戦略的資産としてデータを活用するという包括的な目標に合わせて、戦略、組織、テクノロジーに関する選択を調整することを意味します」

画像クリックで拡大
画像クリックで拡大

データから価値を創出するケイパビリティ不足が重要な成果を阻害

 本調査は、HPEが開発した成熟度モデルに基づき、企業や官公庁の戦略、組織、テクノロジーを基準に、データから価値を創造する能力を評価している。

 最も低い成熟度レベル1は「データの無秩序」と、このレベルではデータプールが隔絶しており、洞察や成果を生み出すための体系的な分析が行われていないとのこと。

 最高レベル5は「データエコノミクス」と称し、このレベルでは、データが戦略的に活用され、成果が上がっている状況だ。組織内外のデータソースへの一元的なアクセスにより、高度な分析やAIを活用した分析が行われているという。

 調査の結果、成熟度レベル1(データ無秩序)の組織は14%、レベル2(データ報告)は29%、レベル3(データ洞察)は37%、レベル4(データ中心)は17%、レベル5(データ経済性)はわずか3%であることが判明。

 データから価値を創出するケイパビリティ不足によって阻害されている能力として、以下の項目が挙げられている。

  • 売上の拡大(30%)
  • イノベーション(28%)
  • 顧客体験の向上(24%)
  • 環境サステナビリティの改善(21%)
  • 組織内効率の向上(21%)

戦略、組織、テクノロジーのギャップを解消する必要

 調査では、企業がバリューチェーン全体でデータを活用するために解決しなければならない戦略、組織、テクノロジー面のギャップを詳細に示しているという。調査結果の例は以下の通り。

  • データ戦略が組織の戦略における重要な要素になっているとわずか13%が回答
  • データ関連の取り組みのための予算について約半数が、予算を割り当てていない(28%)、または、まれにしかIT予算を充当することがない(20%)と回答
  • データドリブンな製品やサービスを提供することに戦略的に注力していると28%が回答
  • データ分析について、機械学習や深層学習を用いていないと回答し、表計算ソフト(29%)あるいは、ビジネスインテリジェンス(BI)や定型レポート(18%)に依存していると約半数が回答

クラウドとエッジにわたってデータをコントロールできることが望ましい

 データ成熟度の低さの特徴は、包括的なデータおよび分析アーキテクチャがなく、データが個々のアプリケーションまたは場所に隔絶されていることだと同社は指摘する。これには、回答者の34%が該当するとのこと。

 一方、企業全体のリアルタイムデータに一元的にアクセスできる中央データハブまたはファブリックを導入しているのはわずか19%で、さらにこのデータハブには外部データソースも含まれていると答えたのは8%となった。

 データソースがクラウドやエッジに分散する傾向が強まっていることを背景に、回答者の大多数(62%)が、データに対する高度なコントロールとデータから価値を創出する手段を持つことが戦略的に重要であると回答している。

 なお回答者の半数以上(53%)が、独占的にデータを保持している企業がデータから価値を創出する能力をコントロールしすぎていることを懸念しており、39%がクラウド戦略を再検討していると回答した。その理由としては以下の通り。

  • クラウド費用の増加(42%)
  • データセキュリティへの懸念(37%)
  • より柔軟なデータアーキテクチャの必要性(37%)
  • データに対するコントロールの欠如(32%)

【関連記事】
HPE、「HPE ProLiant Gen11」次世代サーバー5機種を発表 従量課金モデルも用意
ヤフー、使用済みIT資産の再生のため「HPE Asset Upcycling Services」採用
一休.com運営の一休、ネット環境改善にArubaのHPE GreenLakeを採用

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
関連リンク
この記事の著者

EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

「EnterpriseZine」(エンタープライズジン)は、翔泳社が運営する企業のIT活用とビジネス成長を支援するITリーダー向け専門メディアです。データテクノロジー/情報セキュリティの最新動向を中心に、企業ITに関する多様な情報をお届けしています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/news/detail/17117 2022/12/14 18:45

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング