グロービスは、同社が提供する定額制動画学習サービス「GLOBIS 学び放題」において、社会人の学習実態や仕事に関する課題について調査を実施し、結果を発表した。
テクノロジーの進展、DX推進の必要性や人的資本の重要性の高まりなどを受け、多くの企業にとって従業員へのリスキリングは重要課題となっている。また、個々の社会人にとっても、変化する環境の中で自身の価値を高めていくため、新たなスキルや知識の獲得が求められているという。
社会で働く個人は学習に対してどのような意識をもっているのか、企業はその従業員の学習に対してどのように考えているのか、その実態を明らかにするため、今回の調査を実施。同調査では、インターネット調査により一般の社会人1,032人のほか、人事担当者412人の声を集めた。また、GLOBIS 学び放題利用者のデータも併せて用い、リスキリングの傾向を学習状況からも明らかにしたとしている。
調査結果サマリー
- 社会人の学習実態:社会人の約6割が学習習慣をもっていない。学習習慣がある人には、「キャリア目標をもっている」「現在の仕事でスキルに対する課題を感じている」などの特徴がみられる
- 学習内容に関する意識:「人事が学んでほしいこと」と「社員が感じている課題」との間には、ギャップがある。人事がチームや部下のマネジメントなど「組織」に関することを学んでほしいのに対し、社員は自身の基礎・思考スキルなど「自身」に関する学びへの関心が高い
- DX・デジタルリスキリングに関する意識:人事はDX・デジタル化と組織との関係性を学んでほしいと考えている。一方社員は課題意識が薄く、「特に課題はない」という回答が約4割
DX・デジタルリスキリングに関する意識
所属企業や部署でDXやデジタル化への取り組みがどのようにされているか尋ねたところ、社員の56%が取り組みがない・わからないと答え、関心の低さがうかがえるという。
このような傾向は、DXやデジタル領域について社員が課題に感じることの1位が「特に当てはまることはない」であることなどにも表れているとのこと。一方、人事担当者は特に「DX・デジタル化の自社や自部門との関係性の理解」「デジタルコンプライアンスや情報セキュリティの基礎知識」など、社員に関連事項の学習を進めてほしい意欲が高く、人事担当者と社員の間のギャップが明らかになったとしている。
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