セールスフォース・ジャパン(以下、Salesforce)は、富士通が、Salesforceのカスタマーサービス向け生成AI「Einstein for Service」の採用を決定したと発表した。
富士通のグローバルビジネスアプリケーション事業本部では、顧客窓口の一つであるSalesforceサポートデスクにて、顧客体験の向上を目指している。その取り組みの一環として、2023年8月よりEinstein for Serviceが先行リリースされていた北米インスタンスで環境を準備し、富士通およびFujitsu North Americaにて、Einstein for Serviceについて日本の同サポートデスクでの運用を想定した機能検証を行ってきた。
検証の結果、サービス返信(Service Replies)によりサポートデスクのオペレーターの平均処理時間を89%削減。また会話サマリー(Conversation Summaries)により平均後処理時間は86%の削減効果が得られた。これを踏まえ富士通は、Salesforce Service Cloudの生成AI機能が国内で一般提供開始された後に採用を決定。日本語環境での検証を開始し、英語での検証結果に近い導入効果を目指している。本格運用は2024年度前半を計画しているという。
また同社は、過去の質問や回答をナレッジとして残し、それらを顧客からの問い合わせ返信内容の推奨案として生成する際にグラウンディングとして活用すること、チャット対応するオペレーターが一問一答に誘導し、AIが正しい回答を生成しやすくすることなど、コンタクトセンターでの生成AI活用に向けた運用のポイントを整理。これらの作業の継続により、生成AIの作成する回答やサマリーの精度向上が見込まれるとしている。
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