G Data Softwareによると、今週に入って、Google社が賞金を授与するという内容のスパムメールが大量に拡散しはじめた。偽の「Google基金2009」は、賞金が100万ユーロ(約1億3千万円)。フィッシングメールでは、当選者が賞金を受け取るためには、12月2日までに必要事項を記載する必要があると騙り、姓名、誕生日、性別、アドレス、国籍、職業、電話番号、ファックス番号といった個人情報データを「師ウィルソン・ポールに送らねばならない」と誘導しているという。送信元アドレスは、一見して信頼できないgmail.comだ。
G Dataセキュリティラボ所長のラルフ・ベンツミュラー氏によれば、「どうみてもこのメールは偽物で、ここで言われている賞金を受け取れる確率はきわめて低いでしょう。「万が一・・・」と考えて返信しようものなら、個人情報を悪用されてしまいます。しかも彼らは賞金を振替るための手数料として数万円を先に振り込むよう何度も要求してきます。もちろん、このようなメールを発見したら即刻削除すべきでしょう」とのこと。
G Dataでは当選者として、この詐欺メールに返信。するとウエスタンユニオンの口座に数万円振り込むように指示があったという。理由は賞金を口座に振り込むのにかかる手数料など必要経費とのことだ。G Dataでは、受け取ったメールは南アフリカにあるサーバーから送られてきていることから、いわゆる「ナイジェリア詐欺」の流れを汲むのではないかと見ている。
なお、ナイジェリア詐欺の主な特徴は、下記の通り。
送信者:匿名のこともあり、あっても信用の起きにくいアドレス
(例:online12345@providerXYZ.com)
連絡先: 不審を抱かせるにたる内容
主 題: 受賞、前払、遺産相続など、お金が中心
内 容: 話がうますぎて非現実的
文 章: 稚拙
【関連URL】
・当選メールの画像
http://www.gdata.co.jp/press/