ピクセルカンパニーズは2024年8月22日、コンテナ型データセンターソリューションの販売を開始したと発表。記者発表会では、開発に協力したスーパーマイクロも登壇し、同ソリューションについて説明した。
今回発表されたのは、生成AIとGPUに特化したコンテナ型データセンターソリューション。GPUはNVIDIA H100が採用されており、1台あたり128基のNVIDIA H100 GPUを搭載。また、高性能GPUの活用において重要となる熱管理については、スーパーマイクロが提供する水冷ソリューションを搭載することで、冷却効率を上げたとのことだ。
ピクセルカンパニーズ 代表取締役の吉田氏は、同ソリューションの利点として「設計~仕様決定までの時間が短いこと」「部材ごとの分割発注や管理などの手間が不要であること」「運用サポートを行うため、運用経験のない顧客でも使用可能であること」の3点を挙げた。現在想定しているユースケースとしては、高度な計算能力を活かした研究リソースとしての活用や、収益と市場での競争優位を確立する投資商材としての活用などが考えられるという。
開発に協力したスーパーマイクロからは、ゼネラルマネージャー FAE&ビジネスデベロップメントの佐野氏と、Director of Salesの福元氏が登壇。水冷ソリューションの詳細と、同ソリューションに対する今後の期待を語った。
今回のソリューションで同社は、GPUコンテナの中に入るラックソリューションの提供などに協力したという。その中で水冷ソリューションを構成するための部品として、独自設計で性能と低熱抵抗を両立させるコールドプレートや、高度なシールド構造によって結露対策済みのホース・チューブ、CDU、CDMなどを提供したと佐野氏。この水冷ソリューションは、NVIDIA H100 GPUだけでなくNVIDIA B200 GPUにも対応しているとのことだ。
福元氏は、現在多くの企業が抱えている課題として、既存のデータセンターに水冷式を導入することの困難さを挙げた。そこにコミットできるのがコンテナ型のデータセンターであり、実際に導入している企業も増えてきているという。今後もコンテナ型のデータセンターを開発・推進していくことを期待し、GPUの販売を国内でも進めていきたいと語った。
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