SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Data Tech 2024

2024年11月21日(木)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

EnterpriseZineニュース

菱洋エレクトロ、NVIDIA、レトリバと連携し生成AI導入支援プログラムを開始

生成AI導入の課題と「RYOYO AI Techmate Program」

左から:NVIDIA合同会社 パートナー事業部 事業部長 岩永秀紀氏/菱洋エレクトロ株式会社 ソリューション事業本部 副事業本部長 青木良行氏/株式会社レトリバ 代表取締役社長CEO 田口琢也氏/
左から:NVIDIA合同会社 パートナー事業部 事業部長 岩永秀紀氏/菱洋エレクトロ株式会社 ソリューション事業本部 副事業本部長 青木良行氏/株式会社レトリバ 代表取締役社長CEO 田口琢也氏

 2024年10月29日、菱洋エレクトロは企業向け生成AI導入支援プログラム「RYOYO AI Techmate Program」に関する発表会を開催した。同プログラムは、企業が生成AI導入時に直面する投資、人材、技術的課題を解決するための包括的な支援を提供するものである。発表会では、菱洋エレクトロの青木良行氏をはじめ、NVIDIAの岩永秀紀氏、レトリバの田口琢也氏が登壇し、プログラムの詳細や各社の取り組みについて説明を行った。青木氏によれば、現在企業が生成AI導入時に直面している課題は、主に3つに大別される。

 「数億から数百億円規模の初期投資に対する投資対効果の経営への説明責任、自社リソースだけでは対応できない開発時の組織体制、そして専門知識を持つ人材やスキルの不足が大きな壁となっています」(青木氏)

 これらの課題に対応するため、「RYOYO AI Techmate Program」は3つの柱で構成されている。第1の柱である「RYOYO Test Lab」では、NVIDIA DGX H200をはじめとする最新のGPUインフラを備えた検証環境を提供する。企業は約2週間の期間で無償での利用が可能で、AIモデルの精度テストやリソース管理、NVIDIA Omniverseの検証などが行える。

RYOYO AI Techmate Program [画像クリックで拡大]

 第2の柱「RYOYO Techmate制度」では、生成AI導入に必要なソリューションを持つパートナー企業とのマッチングを実施。データセンター事業者のゲットワークスとの提携により、コンテナ型データセンターを活用した柔軟な導入支援、モルゲンロット、スタイルズ社とのパートナーシップによるワークロード管理やソフトウェア運用管理の支援も行う。

 「都内では電力確保も課題となっているなか、コンテナ型データセンターを活用することで、企業は容易にAIビジネスをスタートできる環境を整えました」と青木氏は強調する。

RYOYO Test labの全体像 [画像クリックで拡大]
RYOYO Test labが準備するインフラストラクチャー [画像クリックで拡大]

NVIDIAとの強力なパートナーシップによる技術基盤の確立

 NVIDIA パートナー事業部 事業部長の岩永氏は、「NVIDIAは単なるGPUを製造する半導体会社ではなく、フルスタックのプラットフォーム企業であり、アクセラレーテッド コンピューティングを推進する企業です」と同社の位置づけを強調した。

アクセラレーテッド コンピューティングの先駆者 [画像クリックで拡大]

 2005年から続く菱洋エレクトロとのパートナーシップを基盤に、今回のプログラムでは特に生成AI向けの高速データセンター「ファクトリーAI」の実現と、近年重要性を増す「ソブリンAI」への対応を重視している。NVIDIAのエコシステムは現在、540万人の開発者、4万社の企業、4,000を超えるアプリケーションにまで拡大しており、この基盤を活用した包括的な支援を提供していくという。

AI人材育成と技術支援の具体的アプローチ

 プログラムの第三の柱となる人材育成と技術支援については、レトリバの田口氏が詳細を説明した。同社は2016年にPreferred Infrastructureからスピンアウトして設立され、機械学習や自然言語処理分野で豊富な実績を持つ。

協業におけるレトリバの位置づけ [画像クリックで拡大]

 「今回の協業では、NVIDIA社のGPU開発技術、菱洋エレクトロ社のGPU提供実績、そしてレトリバのAI活用知見を掛け合わせることで、GPU×生成AIの領域でNo.1となり、日本企業のAI活用を加速させていきます」と田口氏は意気込みを語る。

 具体的な支援プログラムは、戦略編、技術編、実践編の3段階で構成される。戦略編(講義型)では企業競争力向上を目指し、製造業におけるAI導入事例やプロジェクト進行方法を学べる。オンライン形式で60万円(税別)から、オフライン形式で70万円(税別)からの料金設定となっている。

 プログラムでは、NVIDIA AI Enterpriseなどのミドルウェアを活用し、菱洋エレクトロが提供するサーバー環境とレトリバによるAI活用支援を組み合わせたトータルサポートを実現。さらに、YOSHINAサーチなどのアプリケーション技術支援も提供することで、生成AIの導入を包括的にサポートする体制を整えている。

 菱洋エレクトロは12月中旬からフォローアップセミナーの申し込み受付とパートナー募集を開始し、検証プランの実施を順次進めていく予定である。

会見場では、NVIDIA DGX H200、Quantum-2 QM9700も設置された
会見場では、NVIDIA DGX H200、Quantum-2 QM9700も設置された

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
この記事の著者

京部康男 (編集部)(キョウベヤスオ)

ライター兼エディター。翔泳社EnterpriseZineには業務委託として関わる。翔泳社在籍時には各種イベントの立ち上げやメディア、書籍、イベントに関わってきた。現在は、EnterpriseZineをメインにした取材編集活動、フリーランスとして企業のWeb記事作成、企業出版の支援などもおこなっている。 ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/news/detail/20687 2024/10/30 09:35

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング