ソニーグループ傘下のブロックチェーン関連会社であるSony Block Solutions Labs、S.BLOX、SNFTの3社は、ブロックチェーンのメインネット「Soneium(ソニューム)」の一般公開と、暗号資産取引サービスのリニューアル版および、NFT(ブロックチェーン技術によって作成された、代替不可能な所有証明書付きのデジタルデータ)発行プラットフォームの提供という3つの新たな取り組みを開始すると発表した。
ソニューム メインネットの一般公開
Sony Block Solutions Labsは、ブロックチェーンのメインネットSoneiumを一般公開。ネットワークの仕様は、Soneium Minatoを踏襲しているため、Soneium Minatoと同じ開発環境でアプリ開発が可能。また、メインネットでは、各アプリ内の決済に暗号資産を使用可能になるという。開発者やクリエイターは自身のアプリ内の決済を通して収益を上げられることに加え、エンドユーザーはお気に入りのアプリ上の活動を通じて、クリエイターの応援・支援をするファンコミュニティを築けるとしている。
暗号資産取引サービスのリニューアル版「S.BLOX」のリリース
S.BLOXは、暗号資産取引サービス「WhaleFin」のリニューアル版である「S.BLOX」をリリース。リニューアルにともない、UI画面のデザイン刷新に加えて、今後モバイルアプリのリリースや対応通貨の拡充により、使いやすいサービスの提供を予定しているとのことだ。
NFTを活用した「Fan Marketing Platform」のリリース
SNFTは、ソニュームに対応したアプリの一つとして、2025年2月以降順次「Fan Marketing Platform」をリリースするという。NFT施策を実行する企業向けに提供するプラットフォームで、NFTを活用したファンエンゲージメント施策の実行から分析までワンストップでサポート。企業はこのサービスを活用して、キャンペーンなどにおいてNFTを簡単に発行し、そのNFTを通してエンドユーザーとの新しい顧客接点を創出するとともに、NFTを取得したファンに特別な体験やコンテンツを提供することで、ファン・ユーザーのエンゲージメントを深めることが可能だという。同サービスでは、ソーシャルログインを活用したWeb上のウォレット機能を備えているため、初心者でも簡単に受け取れるとしている。
ソニーグループは、これらのWeb3サービスを活用し、クリエイターとファンに新たな価値提供をする目的で、グループ内のエンターテインメント関連の企業と実証実験を予定しているという。Fan Marketing Platformを使用して、ソニュームのネットワーク上でNFTを発行する施策を企画しており、Web3技術を活用した各IPファンへの価値提供とエンゲージメント拡大を目指すとしている。各企画は、2025年1月中旬から2月にかけて順次開始予定とのことだ。
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