SnowflakeとAnthropicは、戦略パートナーシップの大幅な拡大を発表した。

複数年にわたる2億ドルの契約により、AnthropicのClaudeモデルをSnowflakeプラットフォームの3つの主要クラウドを通じ、1万2600以上の世界中の顧客に提供するほか、AIエージェントを大規模企業に展開することに注力する共同のグローバルGTM(Go-to-Market)の取り組みを構築するという。
またClaudeは、SnowflakeのエンタープライズインテリジェンスエージェントであるSnowflake Intelligenceの主要モデルとなり、イノベーションを加速する単一のエージェントを通して組織のすべての知識を提供するとしている。
このパートナーシップ拡大は、SnowflakeとAnthropicの既存の連携を基盤とするもの。コラボレーションの次の段階では、多段階分析を処理可能なAIエージェントをSnowflake上に展開することに焦点を当てているという。これはClaudeの推論能力と機密データを扱う機能によって実現されるもので、金融、業務、顧客データなど広範な文脈を理解し、慎重に推論を進め、単に回答を提示するだけでなくその過程を示すことが可能になるとしている。
同パートナーシップによる主なメリットは以下のとおり。
- データを行動に転換する:Claude Sonnet 4.5を搭載したSnowflake Intelligenceは、すべてのユーザーが簡単にインサイトを活用できるエンタープライズインテリジェンスエージェント。ビジネスユーザーは、自然言語のプロンプトのみで構造化データや非構造化データを分析、推論し、インサイトを引き出せる
- マルチモーダルAIで深い分析を実現:Snowflake Cortex AI Functionsにより、Snowflakeがリリース日からホストしているAnthropicのClaude Opus 4.5などの最新モデルを活用し、従来のテーブル形式の数値からテキスト、画像、音声まであらゆるデータタイプのクエリを、ユーザーが使い慣れたSQLを利用して行える
- カスタマイズされたマルチエージェントソリューションの構築:Snowflake Cortex Agentsにより、ユーザーは信頼性の高い本番対応のデータエージェントを構築し、構造化データ、非構造化データを正確に取得できる。これらのデータエージェントをClaudeモデルで駆動し、ワークフローのあらゆるステップで正確さ、効率、ガバナンスを確保できる
- ガバナンスとオブザーバビリティ:AnthropicのモデルをSnowflakeで活用する際、Snowflake Horizonカタログによりエンドツーエンドのガバナンスと責任あるAI制御が提供される
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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