NTTドコモ(以下、ドコモ)は、生成AIを活用したモバイルネットワーク保守業務向けAIエージェントを開発し、ドコモのモバイルネットワークサービスにおいて商用利用を開始した。
現在のモバイルネットワークは、4G/5Gをまたぐサービス提供や、複数ドメイン・複数ベンダーが混在する構成により、運用の複雑性が高まっているという。そのため、その安定運用を支える保守業務においては、障害発生時における迅速な対応とサービス影響時間の最小化がこれまで以上に求められているとのことだ。
これまで、対処方法が明確な故障については、事前に定義された手順を自動化することで迅速な対応を行ってきたという。一方で、対処方法が明確でない複雑な故障が発生した場合、複数の保守担当者が連携し、大量のデータを収集・分析し、要因を特定する必要があり、人手による対応がサービス影響時間の長期化につながる課題があったとのことだ。
これらの課題を解決するため、ドコモはアマゾン ウェブ サービス(以下、AWS)のマネージドサービスを活用し、複雑な分析や対処案の提示をAIが行えるようにするためのAIエージェントシステムを開発したと述べている。
AIエージェントシステムは、「Amazon Bedrock AgentCore」とAIに最適化されたデータベースサービスを活用することで、モバイルネットワークを構成する基地局からコアネットワークに至るまでの100万台以上のネットワーク装置から収集されるトラフィック情報や警報情報などのデータを、複数のAIエージェントを組み合わせて横断的かつリアルタイムに分析。ネットワークに起こっている異常を検知、被疑箇所を特定し、対処案を保守担当者に提示するとのことだ。
同システムは、世界最大級の規模のデータを活用することで、これまで人手による分析・判断が必要であった複雑なネットワーク故障をAIエージェントにより特定し、対処案の提示を可能にしたという。これにより、従来と比べて対応時間を50%以上削減することで、モバイルネットワーク障害発生時のサービス影響時間を短縮し、安定したモバイルネットワークサービスの提供に貢献すると述べている。
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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