サイバーセキュリティとAI領域に特化した新ファンド「Atlacle(アトラクル)」が始動した。「サイバーセキュリティ」「データインフラ」「クラウド基盤」などの領域を中心に、イスラエルのアーリーステージ・スタートアップへ投資を行うという。
また、日本の製造業・金融・インフラ産業を中心とするB2B市場を技術実装の場として活用し、イスラエル発の技術が米国およびグローバル市場へ拡大する過程に日本企業を組み込むことを目指しているとのことだ。
なぜ今、イスラエルなのか?

世界のサイバーセキュリティ・ユニコーン企業の多くがイスラエルにルーツを持ち、国防軍の精鋭部隊から世界トップレベルの技術者、起業家を輩出し続ける“実戦経験を持つ人材”の宝庫になっているという。近年の地政学リスクが高まっている状況においても、スタートアップの資金調達やM&Aは活発とのことだ。
なぜ日本から、イスラエルなのか?
両国はいずれも地政学的に重要な地域に位置し、国家安全保障と先端技術を密接に結び付けながら発展してきた。高度技術を国家競争力の基盤と捉える点においても共通の背景があるという。
一方で、両国の産業構造には大きな違いがあるとのことだ。イスラエルは、先端技術を生み出す研究開発力、スピード感と資本効率の高い開発力、成長と出口戦略(M&Aや海外市場IPO)に優れた、起業家精神を持ったタレントが活躍するエコシステムを有しているという。一方で日本は、製造業や金融、インフラ産業を中心としたB2B大国であり、業界ごとの深い知見、マーケットスケール、パートナーシップ形成の強みを持ち、技術を社会に実装する力に強みがあるとしている。
両国の特徴が接続されることで、先端技術と大規模産業が結びつく新しいイノベーションの可能性が生まれると述べている。Atlacleは、この相補的な関係性を活かし、日本企業とイスラエルのスタートアップが共創できる環境を構築していくと述べている。

Atlacleの活動の狙いと機会
イスラエルは国内市場が限定的であり、有望なスタートアップはマーケットが大きな米国を一直線に目指すのが基本路線になっている。そこにAtlacleが日本へのゲートウェイとして存在することで、イスラエルから米国およびグローバル市場への飛躍を遂げる中に日本をつなぐ起点を作り、BtoB大国である日本が最先端の技術やサービスにアクセスし、かつ有望スタートアップへの投資機会を日本国内に提供するとのことだ。
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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