2010年12月に発表されたSAPのインメモリアプライアンス製品であるSAP HANA。発表から4カ月たった現在の販売状況等の進捗が発表された。
また、今回、これまで「SAP High-Performance Analytic Appliance」の略称であった「SAP HANA」を正式名称に変更することもあわせて発表された。
「発売から4カ月、SAP HANAの反応、採用ともに充実している」と自信を見せるのは、リアルタイムコンピューティング推進本部長の馬場渉氏。オンプレミスのSAPがデータベースを自社開発する理由として馬場氏は「モバイル、ビックデータ、クラウドへの対応」を挙げる。
SAP BusinessObjects EIM 4.0の登場により、non-SAPを直接SAP HANAに取り込めるようになった。現在、5社のハードウェアパートナーがSAP HANA搭載モデルの認定を取得している。すでにいくつかの業界での採用が決定しているが、non-SAPデータの統合で活用するケースが圧倒的に多いという。
現在SAP HANAの認定サーバーは下記の通り。
HP: HP ProLiant DL580/DL980
IBM: IBM System x3690 X5/x3950 X5
富士通: Fujitsu PRIMERGY RX600/RX900
DELL:Dell PowerEdge R910
CISCO:Cisco UCS C460
この5つで世界のサーバー市場の83%、国内のサーバー市場の60%以上をカバーするという。
またSAPでは、これに伴い、新たに「リアルタイムコンピューティング推進本部」を新設。シニア・アーキテクト、ビジネス・コンサルタントのほか、本社リサーチ部門所属の先端技術部隊なども所属。日本法人独自の取り組みとして、今年はデータウェアハウスの世代交代に注力していくという。