ウルシステムズは、大規模で高速なデータ処理が求められる中で、ヴイエムウェアの「VMware vFabric GemFire」の持つ機能を最大限に活用し、インメモリによる高速化と分散処理によるスケーラビリティを備えたアプリケーションを容易に実現するソフトウェアフレームワーク「ULFIRE」を開発したという。
「ULFIRE」を利用することで、大量のデータが頻繁に更新される複雑なトランザクション処理においても、スケーラビリティを確保したままインメモリでの高速処理を実現することができるという。また、システムダウンが許されないミッションクリティカルなシステムでの利用にも耐えられる、高信頼性を担保する機能を兼ね備えているとしている。
ウルシステムズでは、これまでにも分散データグリッド技術を利用した開発を行ってきたという。先行して「ULFIRE」を採用した金融機関向けシステムでは、従来は30分かかっていた処理時間をわずか数秒にまで短縮することができたという。
発表によると「ULFIRE」の概要は次の通り。
このフレームワークは、データ更新が頻繁に行われ、かつ信頼性も要求されるミッションクリティカルな業務のためのミドルウェア製品。分散データグリッド製品である「VMware vFabric GemFire」を中核エンジンとして採用し、業務アプリケーションの処理ロジックを記述するだけで、高速・高信頼な業務システムを構築できという。
◎主な機能
・クライアント処理要求の急激な増加に対応できる自動負荷分散処理
・システム障害にも耐えうる自動リカバリ処理
・頻繁なデータ更新にも対応できるデータグリッド処理
・大量データへのアクセスを可能にするビッグデータキャッシュ処理
◎提供できるサービス
・システムアーキテクチャのコンサルティングおよび全体設計サービス
・性能チューニングなどのプロフェッショナルサービスおよびシステム構築
・「ULFIRE」の販売、保守
「ULFIRE」は、すでに金融機関向けの活用実績があるというが、今後はヴイエムウェア社との協力のもとに、製造・流通・情報通信業にも展開する予定だという。
■「ULFIRE」の詳細
http://www.ulsystems.co.jp/ulfire.html