日本ヒューレット・パッカードは5日、HP製のサーバ、ストレージ、サーバ上の仮想環境を統合管理できる新ソフトウェア「HP Insight Dynamics-VSE」の発表を行った。
同製品はHP製サーバ、ストレージの標準管理ソフトウェアとなっている「HP Systems Insight Manager」の拡張バージョン。同社の各種サーバ・ストレージ(HP Integrity、HP ProLiant、HP BladeSystem、HP StorageWorks)の統合管理を可能にするほか、仮想化環境を前提とした柔軟なシステム配備、システムを横断したキャパシティ・プランニングの支援などの機能を備える。主な機能的特長は以下の通り。
- 統合管理
異種プラットフォームを単一の画面から管理可能。例えば「HP-UX」で稼動する「HP Integrity」サーバと、WindowsやLinuxで稼動する「HP ProLiant」サーバを同じ画面で確認・管理することができる。VMwareや「HP VSE」による仮想サーバについても同様。
- 仮想化環境を前提としたアーキテクチャ
仮想サーバと、それらを稼動させる物理サーバを切り離して管理し、自在にマッピングさせることができる機能「Logical Server Manager」を装備。ハードウェアに依存する情報を「プロファイル」として管理し、仮想サーバ、物理サーバ、ハードウェアに紐付けすることで、自由なサーバ環境のプロビジョニング(システム構成・変更・移動など)を実現する。
- キャパシティ・プランニング支援
管理下の全サーバからキャパシティや運用履歴情報を収集し、CPUやメモリの性能、電源、ネットワーク・ストレージの帯域の余裕度を加味した5段階評価を行うことができる。管理者の新規仮想サーバの立ち上げやシステム・コンソリデーション、キャパシティ・プランニングを支援する。
- 将来の機能拡張ロードマップ
今後発売されるHPのサーバやストレージは「HP ID-VSE」の利用を前提とした開発を行うほか、「HP ID-VSE」自身についても、今後次世代データセンター(NGDC)の実現を見据えた機能を順次追加していく予定。将来にわたるシステム管理基盤の構築が可能となっている。
発売開始時期は以下の通り。
製品名 | 出荷開始 |
---|---|
HP Insight Dynamics-VSE「HP ProLiant」 サーバ環境向けライセンス製品 |
6月下旬 |
HP Insight Dynamics-VSE「HP Integrity」 サーバ環境向けVSE 4.0対応各ライセンス製品 |
6月5日 |
【関連リンク】
・HP製サーバ・ストレージ向け次世代管理ソフトウェア「HP Insight Dynamics-VSE」を発売(プレスリリース)