株式会社クレオは20日、法人向け基幹業務パッケージ「ZeeM(ジーム)」シリーズの新製品を発表した。
ZeeMは、同社が提供する国産ERPパッケージ製品。主力支持層が中堅企業である点、.NETプラットフォームに対応している点などが特徴的だ。93年に発売された前身「CBMS」を含めて15年間で1500社への導入実績を持っている。
同社代表取締役社長の土屋氏は、「SIer企業は大きなターニングポイントを迎えている。受託開発中心の体質では将来的な成長が難しいと判断し、発展の余地が大きいパッケージ製品の販売へ舵を切ることにした。ZeeMは当社の中核製品として、今後重点的に社内のリソースを投入していく」と述べる。
今回のテーマは「ハイブリッド」。会計機能の強化や、廉価版の提供など既存製品の拡張を行う一方で、アウトソーシングやSaaSなどパッケージ以外の新サービスを発表した。
決算開示短縮パック
ZeeM会計で処理した決算データを、連結決算・決算開示書類作成システムと連動させ、金融庁や証券取引所への一貫したデータ連携を実現する業務効率化パック。
パートアルバイトマネージメントパック
パート、アルバイト管理に重点を置き、就業管理システム、シフト管理、モバイルなどとの連携を可能にするソリューションモデル。
スリムパック
マスターテンプレートを活用し、低価格、短期間での導入を実現する簡易導入モデル。今までのターゲット層よりも規模の小さい中小企業へのアピールを狙う。
アウトソーシングサービス
ZeeM製品、ハードウェア、データベースなど、顧客のシステムをすべて預かるサービス。OS、データベース、ZeeM製品などのメンテナンスをすべて行う。プロダクトだけでないトータルなソリューションを提供する。
SaaS販売モデル
SaaSプラットフォームでの各種Webサービス提供。会計、人事給与など基幹業務サービスを月額料金制で提供する。
パッケージ以外の新サービスに踏み切った背景について、プロダクト事業部長の林氏は「バックオフィスの仕事はパッケージ製品だけでは解決できない。今後はアプリケーション以外も包括したサービス提供を行うことによって、ユーザのニーズや悩みをフォローしていきたい」と語った。今回発表となった新製品・サービスは7月移行順次投入していく予定だ。
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