IBMは、2月に「ストラテジー&アナリティクス」部門を発足させ、「戦略コンサルティング・サービス」とアナリティクス関連のソリューションを提供してきた「ビジネス・アナリティクス&オプティマイゼーション」を統合した。
そして4月から、「市場と顧客」を含めた5つのドメイン(事業領域)において、戦略策定および企業変革のコンサルティング、アナリティクス・ソリューション、ビッグデータ基盤の構築を、統合した価値として訴求していくとしている。
さらに、グローバルで、コンサルティング・コンセプト、ソリューションおよび産業別の事例(インダストリー・ユースケース)を共有し、そこから日本企業にとって意味のあるもの抽出し、日本での知見を加えて、日本の顧客の競争力の向上に貢献するサービスを展開していくという。
IBMの「グローバル経営層スタディー2013 ジャパン・レポート」では、事業戦略と統合したデジタル戦略を有するという回答がグローバル全体で36%に対し、日本は24%と低く、さらに、日本の経営者の51%がデジタル戦略自体を策定していないと回答しているという。
今回発足した「ストラテジー&アナリティクス」では、これらの背景を踏まえ、日本企業の競争力優位に貢献できるビジネス・コンサルティング・サービスを推進していくとしている。
「ストラテジー&アナリティクス」のドメイン(事業領域)は次のとおり。
・市場と顧客
製品・市場戦略、マーケティング、プロモーション、営業改革の分野で、市場データ、競合動向、顧客データ、自社の販売データなど社内外に蓄積された多様なデータに基づくアナリティクスにより、構想策定から実践・定着化までを一貫して支援。
・オペレーションとサプライチェーン
サプライチェーン機能や間接機能を対象に、多様なデータに基づくアナリティクスにより、グローバルレベルでの最適化、高度なリモートメンテナンスの実現、故障の事前検知と事前メンテナンス活用など、新たな機能の構想策定から運用までを支援。
・ファイナンス
経理財務機能を対象に、最新のアナリティクス手法の活用により、経営資源配分の最適化、売上・利益の着地点予測、プロセス効率の飛躍的向上を推進。また、企業価値を損なうリスクや不正を検知し、コントロールする支援実施。
・組織と人材
アナリティクスからの示唆にもとづいて組織改革を支援。また、アナリティクスを人材マネジメントの領域に適用し、人事機能の高度化・効率化、最適な人員配置、リーダーシップ開発、スキル開発を支援。
・テクノロジー
情報システム機能に対し、アナリティクスによって、オペレーション改革、先端テクノロジーによる新サービス、そしてグローバルなITガバナンスの実現を支援。また、ビッグデータを分析するための基盤の構築を支援。
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