この共通仮想基盤は、県立高等学校・県立特別支援学校の教職員約5千名が利用するグループウェアや、市町村立小中学校・県立学校の教職員約2万名が利用するWebメールなど、物理サーバ群、および各県立学校のファイルサーバを対象として構築された。
これにより、約40個の情報系システムごとに異なっていた物理サーバ群、および、各県立学校がそれぞれ所有していたファイルサーバを統合・集約し、設備投資コストと運用管理負荷を大幅に削減したという。
これらのデータは遠隔地へバックアップすることで事業継続・災害対策を実現することにもなっている。
さらに、今回のICT基盤の統合・集約に伴い、県内の公立学校の教職員全員の統合ID管理およびシステム連携機能を新たに導入することで、システム全体で利便性と運用性を改善したとしている。
今回構築された共通仮想基盤の特徴は次のとおり。
・ネットワンシステムズは、EMC「VSPEX」を提案。これはネットワンシステムズが豊富な導入実績とノウハウを持つVMware、Cisco、EMCの製品を組み合わせた事前検証済みの仮想基盤パッケージソリューション。これによって、各社の管理ソフトウェアを連携させることで仮想基盤全体を一元管理し、運用管理負荷を大きく低減。
・障害発生時には、物理環境と仮想環境の連携によって迅速にサービスが自動復旧するとともに、サーバメンテナンス時も停止することなくサービスが継続する仕組みを整備。遠隔地へのバックアップの際には、重複データを排除することで効率化。
・統合ID管理においては、教職員の人事異動情報から、既存情報との差分を自動抽出してID管理基盤に反映する仕組みを整備。このIDをグループウェア、Webメール、Active Directory等と自動的に連携させることで、管理者の負荷軽減と、利用者の利便性向上を実現。
・リモートメンテナンス用に仮想デスクトップを導入しており、運用担当者が時間と場所を選ばず、かつ、情報セキュリティを確保した環境でメンテナンス可能。
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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