今回の発表は、HPのビッグデータ戦略の差別化を加速するもので、IoTデバイスデータなど新しいデータ形式を含めた、あらゆる種類のデータを駆使することを可能にし、重要な新しいオープンソースプロジェクトを活用して、開発者やさまざまな規模の企業がデータ経営指向の組織に変革するために必要不可欠なツールを提供するという。
「Excavator」というコード名を持つSQLデータベース「HP Vertica」新バージョンの機能は次のとおり。
・データストリーミング分析:「Excavator」は、「Apache Kafka」オープンソース分散型メッセージングシステムのネーティブサポートを提供して、組織がIoTなどの高速ストリーミングデータを素早く、ほぼリアルタイムで取り込んで分析可能。この機能は、製造プロセス制御、サプライチェーン最適化、ヘルスケアモニタリング、金融リスク管理、不正検出など、幅広い使用事例に対して実用的な洞察力を提供。
・高度なマシンログテキスト検索 :「 Excavator」を導入する組織は、システムやビジネスアプリケーションにより生成された大きなログファイルのデータセットを収集してインデックスを生成することが可能になり、IT部門はアプリケーション障害やサイバー攻撃を素早く確認し予測して、認可されたアクセスおよび不正アクセスを調査可能。
また、エンタープライズレベルの規模、信頼性、およびセキュリティとオープンソースのイノベーションを組み合わせた次のような最新テクノロジーを提供するという。
・「HP Vertica for SQL on Hadoop」ネイティブファイルのサポート:「HP Vertica」の新バージョンは、ORCやParquetのような一般的なHadoopフォーマットでの性能を大きく向上。Hortonworks社と協力して、SQLクエリーをORCファイル上で直接実行できる新しい高性能アクセスレイヤーを開発し、実行時間を5分の1に短縮。
・「Apache Spark」とのネイティブな統合:HPでは「HP Vertica」を「Apache Spark」に統合するという将来的な計画を発表。これにより「HP Vertica」と「Spark」間でデータ転送速度を向上させることが可能に。企業は「Spark」ベースの導入を最大限に活用することができる。開発中のこの機能を使えば、開発者コミュニティが「Spark」で独自のモデルを構築し「HP Vertica」で実行することで、高速かつ洗練された分析を実現できるようになる。