KSSOLは、関西電力、関西電力グループ企業のみならず一般企業、各種団体、地方自治体などの経営・業務改革を支える、情報通信システムのコンサルティングや情報化戦略の立案 、情報通信システムの計画・設計・構築・保守・運用管理、情報通信アプリケーションサービスの開発・提供、情報通信システム設備管理・運用のアウトソーシングを事業の柱に事業を展開している。
今回、事業の柱の中でも特に成長分野として位置づけられているデータセンター事業強化の一環として、同社のデータセンター内に、パフォーマンスを大幅に向上させた仮想デスクトップ基盤を構築・整備した。
関西電力では、2013年11月から仮想デスクトップをシステム開発に活用していた。40台程の小規模の導入から始め、徐々にユーザー数を増やすことを導入時から予定していたが、想定以上に利用プロジェクトが増加し、仮想デスクトップ数が1,000台を越えてきたころから、ログイン時間が長くなる、ストレージ負荷の高い時間帯にパフォーマンスの低下が頻発するなど、ストレージに起因する問題が発生し始めた。
また、仮想デスクトップ数の増設に加え、KSSOLでは新たに仮想デスクトップサービスとして提供することを予定していたこともあり、2014年6月にストレージの置き換えの検討を開始した。
ストレージ選定にあたり、既存のボード型フラッシュストレージ搭載サーバーの追加を検討したが、ストレージの利用効率とコスト面で要件を満たせず、ディスクストレージ、オールフラッシュストレージを広く検討した。
検討の結果、データ圧縮率の優れたインライン重複排除機能、高いI/O性能とコスト・パフォーマンスを評価してピュア・ストレージの「FA-405」の採用に至ったという。2014年9月にシステム開発者向け仮想デスクトップ基盤に1台目を導入し、その後、一般ユーザーへの利用拡大に伴い、現在では関西電力グループ企業を含め約2,000台の仮想デスクトップが稼働しているという。
「FA-405」導入による主な効果は次のとおり。
・コスト削減効果:インラインでの重複排除やデータ圧縮により約20倍の削減率を実現。物理容量を削減することでラックスペースと電力消費量を大幅に削減。
・シンプルな設計によるスムーズな導入:ストレージプールやボリュームの設計が不要で、直観的かつシンプルな操作と少ないステップで構築が可能であったため、アプリケーションの検証も含め3か月という短期間で導入を実現。
今後、KSSOLでは今回関西電力に導入した仮想デスクトップ基盤のサービス展開を予定しており、仮想デスクトップ導入による業務効率化やセキュリティ向上を図る企業への導入をめざすとしている。
また、このシステムは、ピュア・ストレージの販売パートナーである東京エレクトロンデバイスの提案および検証支援によって選定・導入が決定しているという。