クライアント仮想化ソフトウェア市場はマイクロソフト、シトリックス、ヴイエムウェア
2015年の国内シンクライアント専用端末市場のベンダーシェアは1位から順に、日本HP(HP Inc.)、日立、富士通、デル、NECとなった。総出荷台数は、18万5千台、前年比32.1%減と大きく減少した。
産業分野別出荷台数シェアでは、金融が26.3%、教育/自治体/官庁が16.8%、小売が7.8%、医療が4.3%、その他(製造/情報サービス/通信など)が44.7%となり、小売の割合が昨年より高くなっている。
2015年の国内クライアント仮想化ソフトウェア市場のベンダーシェア上位3社は、マイクロソフト、シトリックス、ヴイエムウェアで、総出荷ライセンス数は172万6千ライセンス、前年比14.4%増のプラス成長だった。
クライアント仮想化サービス市場はNTTデータ、富士通、NSSOLの順
2015年の国内クライアント仮想化ソリューション(オンプレミス)市場売上額は4,058億円、前年比2.8%増で、ベンダー別では、上位から富士通、日立、NEC、IBM、日本ヒューレット・パッカード(HPE)、デルの順だった。
2015年の国内クライアント仮想化サービス市場売上額は329億円、前年比52.7%増で、ベンダー別では、上位からNTTデータ、富士通、新日鉄住金ソリューションズ(NSSOL)、NTTコミュニケーションズ、日立、ソフトバンクの順だった。
国内モバイル仮想化ソリューション市場は、118億円、前年比126.5%増。ベンダー別では、上位から富士通、e-Janネットワークス、NTTアイティ、スプラッシュトップ、レコモットの順だった。
IDC Japan PC,携帯端末&クライアントソリューション シニアマーケットアナリストの渋谷寛氏は、「クライアント仮想化市場を構成する、5つの市場をリードしている主要ベンダーの動向に大きな変化はない。クライアント仮想化ソフトウェアベンダーのライセンス施策や技術的進化をベースに、関連技術を持つテクノロジーベンダーが市場全体に影響を与えるとみている。今後は、セキュリティ、認証、多重化、サーバー仮想化/ネットワーク仮想化、Webアプリ/クラウドアプリなどを包含したワークスペース市場へと焦点が移る」と分析している。
今回の発表は、IDCが発行したレポート「国内クライアント仮想化市場シェア、2015年:クライアント仮想化第4世代の序章」にその詳細が報告されている。