新パートナー制度はクラウドインテグレーター、中堅SIerとの協業

インフォテリアの「ASTERIA WARP」は社内の各種のデータソースや外部のクラウド上に存在するデータをつなぐデータ連携ツール。これまでも国内で多くのシステムインテグレーターとのパートナーを形成してきた。
今回、スタートさせる新パートナー制度「ASTERIA サブスクリプションパートナー」は、昨年発表したASTERIAの中小企業向けに基本機能に特化したバージョン「ASTERIA WARP “Core”」を月額サービスモデルとして販売していくというもの。これまでとのパートナーとの違いは、従来が大手SIerとのパートナーだったのに対して、クラウドインテグレーターや、中堅規模SIer、ISV(独立系ソフトウェアベンダー)とのパートナーシップになること。適用領域を中小企業にまで拡大し、パートナー各社の自社商材との組み合わせにより、市場の裾野を広げていくことが狙い。
AWSの運用ノウハウ+データ連携で分析を強化

今回、第一弾として提携したアイレットは、AWS(Amazon Webservice)の導入や運用を行っており、5年連続でAWSプレミアコンサルティングパートナーに認定されるなど、AWS関連の技術では定評がある。
インフォテリアの「ASTERIAWARP Core」とアイレットのマネージドサービス「cloudpack」の組み合わせによって「データ分析基盤構築サービス」をパッケージとして提供していくという。
これにより顧客の側では、従来の高額なDWH製品による初期投資の必要がゼロに近づき、利用分だけの支払いになるとともに、パフォーマンスチューニングやモニタリングなどの運用も大幅に軽減されるという。
データ分析基盤のDWHとしては、Amazon Redshiftを用いことで、AWS上でのスケールアウトがペタバイトまで可能となり、フルマネージドサービスで構築後の自動化も可能となる。また分析に関しては、クライアントのニーズ次第だが、TableauやAmazonQuickSightなどのBIツールが想定される。
今回の協業にいたった背景としては、流通量販店の来店者のスマートフォンのデータによる動線把握のプロジェクトの同社の取り組みがあった。このプロジェクトでは1ヶ月で33.8万台のスマートフォン、3500万件のログデータ、10GBのデータ分析が行なわれた。
このプロジェクトでは、JSONで書き出された大量のログデータを、ASTERIA WARP CoreでAmazon Redshiftに格納し、アイレットの運用の知見によるDBパフォーマンスやチューニングを加えることで、分析の成果が上がったという。
インフォテリアでは、今回のようなASTERAI サブスクリプションパートナーは、2017年度中に10社程度を見込み増やしていくという。また、「データ分析基盤構築サービス」の販売は、 2017年度:50件、 2018年度:100件の導入を目指し、価格は月額23万円からとなる。

(左から)インフォテリア ASTERIA事業本部長 熊谷晋氏/インフォテリア 代表取締役社長 平野洋一郎氏/アイレット 代表取締役 齋藤将平氏/cloudpack 執行役員 後藤和貴氏
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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