「不確実な時代の「戦略投資の意思決定」入門講座 」連載一覧
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2013/12/04
事業ポートフォリオの最適化-複数のプロジェクトを部分ではなく、全体最適する方法とは?
「選択と集中」という考え自体は特に目新しいものではありませんが、適切に「選択と集中」を実行する方法となると、大変難しいものです。なぜ難しいかといえば、全体を一貫した考え方で俯瞰することを求められるからです。前回までは、個別の戦略投資の意思決定について、具体的な考え方と感度分析(トルネードチャート)、リスク分析(モンテカルロシミュレーション)などの分析・シミュレーション手法を説明してきました。今回は、複数の事業(事業ポートフォリオ)に対して、限られた経営資源の最適配分を実現する、事業ポートフォリ...
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2013/10/01
「戦略意思決定手法」 (2)分析・シミュレーションを活用し、複雑で不確実な事業を直感的に理解する
前回は、戦略意思決定手法のなかで、曖昧で複雑な考えを整理する手法をご紹介しました。前回ご紹介した「デシジョンヒエラルキー」、「ストラテジーテーブル」、「インフルエンスダイアグラム」を活用して、まずは自分の考えを整理し、同僚や意思決定者と共有してみることをお勧めいたします。しかし、企画者が考えてきたことを同僚や意思決定者に理解してもらうのは、そのアイデアの新しさや不確実性のために、かなり時間と手間がかかるものです。そこで今回は、直感的な理解を可能にする分析やシミュレーションをご紹介します。感度分析...
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2013/07/31
スタンフォード式「戦略意思決定手法」とは?(1)不確実な環境での判断に有効な「フレーミング」
前回は、仮説検証型のビジネスプランニング手法「仮説指向計画法(Discovery-Driven Planning)」をご紹介しました。計画・実行開始時点で、成功に必要な条件・失敗に至る条件を仮説として洗い出し、事業の成功まで仮説検証を行いながら進めて行く、という方法論でした。しかし、組織では、一般的に企画者と意思決定者が異なるため、必然的に意思決定の問題が生じます。また、毎回個別対応をするのではなく、意思決定のプロセスを整備したいものです。そこで、今回から、組織の意思決定の質を高める「戦略意思決...
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2013/05/24
不確実な時代のビジネスプランに求められること-「仮説指向計画法」が必要な理由
前回は、ファイナンスの知識は大いに役立つけれども注意点も多いこと、そして根本的にはビジネスプランが重要であることをご紹介しました。戦略投資のビジネスプランがデタラメであれば、精緻なリスク分析を行ったりNPV等を計算したりしても意味がありません。問題を根本から解決するためには、ビジネスプランを練り上げる方法論が必要になります。今回は、不確実な事業に適したビジネスプランニング手法「仮説指向計画法(Discovery-Driven Planning)」をご紹介します。今までの連載はこちら。
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2013/04/12
戦略投資のファイナンス-NPVの良い点、悪い点
前回は、ビジネスシミュレーションを活用している企業の事例を3つご紹介しました。いずれの事例も、情報の共有を目的としており、戦略投資の意思決定にはコミュニケーションが重要であることを示唆していました。戦略投資に関するコミュニケーションでは、共通言語としてファイナンス(財務)の知識がよく活用されます。今回は、なぜファイナンスの知識が役立つのか、さらに、ファイナンスの知識を活用する際に、特に注意しなければならないポイントをご紹介します。今までの連載はこちら。
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2013/03/08
リスクの伴う大型投資をいかに組織として意志決定するのか?大手企業の戦略投資の取組み
前回は、なぜビジネスシミュレーションが必要なのか、そして、企業におけるどのような問題解決に役立つのかを説明しました。戦略投資の意思決定では、問題が実に山積みなのですが、今回はそのような問題の解決に、ビジネスシミュレーションを活用している企業の事例を3つ紹介します。それぞれの事例について、ビジネスシミュレーションを採用した目的と、どのように活用しているかを見てみましょう。
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2013/02/12
不確実な環境下での「戦略投資」-ビジネスシミュレーションの重要性と山積みの難題とは?
今回から始まる本連載では、企業の新たな成長の柱を築く戦略投資について考えます。戦略投資とは、企業の成長にインパクトを与える「ビッグプラン」です。ビッグなプランには、適切な計画・意思決定とフォローアップのプロセスが必要です。本連載では、ビジネスシミュレーションを活用して、改善を繰り返す計画立案・意思決定とフォローアップのプロセス・方法論や事例をご紹介します。まず第1回は、なぜビジネスシミュレーションが必要なのかを、戦略投資の現場で山積みになっている問題を紹介しながら考えてみましょう。