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IoTからクラウドのデータ分析までを網羅する古くて新しいデータベース群~Actian Zen 編

多様なエッジデバイスをサポートし、IoTの可能性を広げる

 実際にどのようなところで使えるのか、事例を見てみよう。例えば会計や製造管理などのパッケージなどで採用された実績が多数あり、国内では3000ヶ所以上の医療関連システムで稼働している。組み込みでは調剤機器やPOSシステムでの採用もある。

 IoT版が追加されたことで今後はエッジコンピューティングでの採用が期待できる。例えば製造工場なら、ポンプなどの機器やタブレットなどのデバイスにActian Zen Core、ゲートウェイにActian Zen Edgeを導入することができる。

Actian Zenの導入
Actian Zenの導入

 もしActian Zenを使わなければ、エッジデバイスにBerkeley DBやSQLite、ゲートウェイやサーバーにMySQLやPostgreSQLを使い分けることになるだろう。プラットフォームの制約で使用するデータベースがデバイスごとに分かれると、ETLなどのデータ変換が必要になる。もし暗号化をするならデータベースをまたぐときに復号と暗号化といったオーバーヘッドも生じてしまう。なおデータベースの中には暗号化が難しいものもある。

 Actian Zenなら多種多様なデバイスをカバーできるため、全体をActian Zenで固めることができる。そうするとETLや暗号の処理は不要となり、Actian Zenならデータ通信そのものも暗号化できるため、セキュリティを高めながらオーバーヘッドを少なくすることができる。

 IoTや組み込みで収集したデータを分析するなら、Actian Xに渡すことも可能だ。Actian ZenとActian Xは異なるデータベースなのでデータ変換が必要となるものの、Actian XにはDataConnectがあるのでデータの接続はそう難しくはない。

 サンプルとして西上氏が見せてくれたのはRaspberry Piに温度・湿度のセンサーを付けたもの。Actian Zen Edgeがインストールされており、センサーからのデータを蓄積し、必要に応じて別のサーバーに送信するなどゲートウェイ的に使うこともできる。

エッジ端末の例:ラズパイにセンサーをつけたもの
エッジ端末の例:ラズパイにセンサーをつけたもの
Raspberry PiにインストールされたActian Zen Edgeにアクセスした画面

 今後、IoTを推進していくなら、Actian Zenは豊富にプラットフォームをサポートしているため、ETL不要で一貫したアクセスが可能になる。西上氏は「適材適所にデータベースを提供できて、1社でサポートが完結できるのが強みです」と話す。

 なお日本においては新規導入およびアップグレードなどテクニカルサポートが無償提供されているのも他にはないサービス体制である。

 さらに、エージーテックでは、Actian Zen製品をはじめとするデータベースに関する紹介セミナーや評価キットの提供など特別なプログラムが用意されている。詳しくはこちら

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この記事の著者

加山 恵美(カヤマ エミ)

EnterpriseZine/Security Online キュレーターフリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。Webサイト:https://emiekayama.net

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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