2026年4月7日、DeNA AI Linkは、ちばぎんコンピューターサービス(ちばぎんCS)に対し、Cognition AIが開発する自律型AIソフトウェアエンジニア「Devin」を活用したAI駆動開発の導入支援を実施したと発表した。
今回の取り組みでは、ちばぎんCSが自社開発・展開する生成AI活用システム「C-chatSupport」とDevinを組み合わせた開発環境を構築し、性質の異なる2つのプロジェクトにおいて検証を実施。結果、新規システム開発において従来比57.8%の原価削減、VB.NET(Visual Basic .NET)システムのコードマイグレーションにおいて従来比81.6%の原価削減という定量成果を達成したという。これらの成果をもとに、ちばぎんCSではAI駆動開発の全社展開を見据えた標準化フェーズへの移行を開始しているとのことだ。取り組みの詳細は以下のとおり。
プロジェクト1:新規システム開発における工数65.1%削減
概要と課題
従来の開発手法では4.0人/月の工数が必要と見込まれていた新規システム開発プロジェクトにおいて、DevinとC-chatSupportを組み合わせたAI駆動開発の手法を適用。限られたエンジニアリングリソースの中で、開発スピードと品質をいかに両立させるかが課題だった。
アプローチ
DeNA AI Linkは、プロジェクト初期においてアプリケーション基盤の構築を重点的に支援。システム全体の骨格となるアーキテクチャ設計と共通基盤の整備を行い、Devinが安定的かつ自律的に開発を進められる環境を整えることを優先したという。 基盤が確立された後はDevinの自律性を最大限に引き出す開発フローへ移行し、個別機能の実装タスクをDevinが独立して遂行する体制を構築したとのことだ。エンジニアはレビューと意思決定に専念し、C-chatSupportによる知識検索・ドキュメント参照も組み合わせながら、継続的かつ効率的な開発サイクルを実現したとしている。
成果
従来4.0人/月を要する想定だった作業を1.5人/月で完了し、原価を57.8%削減した。
プロジェクト2:VB.NETシステムのコードマイグレーションにおける工数81.6%削減
概要と課題
ちばぎんCSが保有するVB.NET構築システムのモダナイズにあたり、従来の人手による移行作業では12.5人/月の工数が必要と試算されていた。VB.NETのマイグレーションには、他言語に直接置き換えられない固有の言語仕様や専用ライブラリへの対応が必要であり、それがコスト増大の主因となっていたとのことだ。
アプローチ
DeNA AI Linkは、VB.NET固有の技術的課題を事前に分析・整理した上で、Devinが効率的にマイグレーション作業を遂行できるよう、タスク設計と実行環境の整備の伴走を行った。大量のコード変換処理はDevinに委ね、エンジニアはVB.NET固有仕様への対応ノウハウの整理と品質保証に注力する役割分担を構築。アーキテクチャの検討や単純変換では対処できないVB.NET固有の機能や専用ライブラリの代替手段の検討などの作業を委ねるのではなく、壁打ちや比較検討が必要な作業にはC-chatSupportを用いることで、判断精度と作業効率を高めたとしている。
成果
従来12.5人/月を要する想定だった作業を2.0人/月で完了し、原価を81.6%削減。加えて、単純変換では対処できないVB.NET固有の機能や専用ライブラリへの対応ノウハウを獲得したという。
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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