SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Data Tech 2024

2024年11月21日(木)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

Security Online Day 2019レポート(AD)

ゼロトラストのハードウェアでサプライチェーンリスクを根絶 HPE Gen10とiLO 5の最新機能

最新版iLO 5セキュリティ機能を実機でデモ

 2019年4月、HPEはiLO 5 v1.40を発表し、さらなるセキュリティ強化を打ち出した。なかでも特徴的な機能を辻氏が解説した。

日本ヒューレット・パッカード株式会社 辻 寛之氏

 まずは「ワンボタンセキュア消去」。サーバーは一定の期間が過ぎると更改する。廃棄や交換時の初期化も管理者にはそれなりの手間となる。そこで管理画面から初期化が行える機能が追加された。日本企業ユーザーからは好評だという。サーバーのハードディスクやSSDなど接続されている全てのストレージにあるデータを消去し、各種設定を工場出荷時のデフォルトに初期化する。なお初期化はNISTのガイドラインに準拠した形で実施される。

 続いて機能拡張した「HPE Smart Array Secure Encryption」。一般的にハードディスクやSSDの暗号化はドライブの機能で実施されるところ、HPEではRAIDコントローラー(Smartアレイコントローラー)で暗号化するため制限が少ない。暗号化キーの管理はローカルとリモートから選択可能。今回新しく外部のキー管理(SafeNet AT KeySecureとGemalto SafeNet KeySecure)にも対応した。

 セキュリティダッシュボードも新機能となる。iLOを中心としたセキュリティに関する現状と推奨事項を一目で確認できる。セキュリティ対策として重要となるのがファームウェアダウングレード保護だ。せっかくファームウェアを最新版にしたとしても、ファームウェアをダウングレードした上で脆弱性をつかれてしまうことも考えられる。デフォルトではファームウェアのダウングレードが可能だが、「ダウングレードを永遠に不許可」を選択することができる。

 加えて「サーバー構成ロック」。サーバーを別の拠点に移動する時や、サーバー設置場所が安全な場所ではない時、変更を防止するのに有効だ。サーバー構成をロックしておくと、システムボード、CPU、メモリ、PCIeスロット、セキュリティ構成、システムファームウェアの”デジタル指紋”がシステムに記憶され、変更があると検知できるようになっている。

 実際に変更が検知されるとどうなるかを辻氏が壇上で実機デモした。サーバーは売れ筋のHPE ProLiant DL360 Gen10、あらかじめサーバー構成ロックが設定されているとする。そこに辻氏が悪者役となり、輸送中のサーバーの蓋を開け、マルウェアが仕込まれたカードに交換する。

 このように物理的に部品ごと交換されたらどうなるか。輸送先に届いたとして電源を入れるとシステムが起動し、カードが交換されたことが通知される。iLOにアクセスすれば、より詳細な情報や推奨アクションを参照可能だ。さらに、サーバー侵入検知センサーオプションがあると、電源ケーブルが接続されていない状態でも蓋が開けられたことが検知される。

 なおこれらの新機能はファームウェアをアップデートすれば利用可能だ。辻氏は「実際に部品を交換されるという脅威は日本においては現実味がないかもしれません。しかし、サーバーは長く使うものです。今後どのような脅威が現れるかわかりません。部品やファームウェアが変更されても検知して元に戻す機能を備えていることは安全を保つ上で重要です」と話す。

 再び壇上に阿部氏が戻り、あらためて「HPE Gen10サーバーの最新ハードウェアにはサプライチェーンリスクに備えるセキュリティ機能があらかじめ備わっています」と強調した。セキュリティリスクがファームウェアなど深い領域にまで及んでいることを考えると、iLOで書き換えを検知し、復旧できる機能は頼もしい。しかも自動で復旧するため利便性とのトレードオフにもならないところも大きな強みとなるだろう。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
Security Online Day 2019レポート連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

加山 恵美(カヤマ エミ)

EnterpriseZine/Security Online キュレーターフリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。Webサイト:https://emiekayama.net

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/12473 2019/10/18 11:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング