SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

直近開催のイベントはこちら!

EnterpriseZine Day 2022

2022年6月28日(火)13:10

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

バックオフィスDX

沢渡あまね☓ワークフロー総研 対談#01: ポストコロナ時代の組織はオープン型へ舵を切れ


これからのマネジメントはイノベーションを生むオープン型へ

岡本:ワークフローについてもう少し深く見ていきたいと思います。ワークフローというと申請・承認・決裁の仕組みと捉えられていますが、より深く見ると基幹系(意思決定)と情報系(コミュニケーション)のハイブリッドだと思います。会社は日々コミュニケーションして承認を通じて意思決定していきますが、この塊が仕事です。コミュニケーションや意思決定をシステムで融合していくのがワークフローであり、コロナ禍で必要性が高まっていると肌感覚で実感しています。

 ワークフローは起案があり、承認が進み、決裁があり、組織の意思決定となります。うまく使えば、起案に承認者の知恵や助言が付加されていき、決裁にたどり着くころには完成度が高まると思うのです。複数の人がつながることで、暗黙知が集合知になるのがワークフローの本質だと考えています。

沢渡:いかに本質的な業務にシフトできるかが問われているのでしょうね。どこにいても、それぞれが専門的な知見からコメントや議論する文化を創りあげていくことができれば、本質的な仕事にシフトしていくのだと思います。

 その対極で、本質ではないところに労力を費やすことを、ぼくは「仕事ごっこ」と呼んでいます。会議のために人を集めるとか、ワークフローで決裁の順番や相手で悩んだり。本質的な価値につながらないモヤモヤがたまると不健全です。

岡本:モヤモヤはいっぱいありますね。個人ではできないことを組織で解決していかなくてはなりません。テレワーク期間を通じて、弊社で活躍したのはバックオフィス、管理部門でした。いくらお客様と商談できても、受注や出荷を担う管理部門がいないと事業活動は前に進みませんから。バックオフィスは働き方改革の要になっていくと考えています。

沢渡:働き方改革はその名の通り改革です。それぞれの層(経営層、中間層、現場層)、それぞれの部署、あるいは企業のみならず自治体や官公庁や政府も、それぞれが変わらないといけないのです。あるいは組織や立場を超えて変えていかなければならないのです。そして、企業組織においてはバックオフィスこそ進化していく必要があります。

岡本:これまでバックオフィスとは経営者から指示され、現場から突き上げられ、中間管理職のような存在でしたが、バックオフィスはヒト、モノ、カネ、情報の中枢部門であると自負してリーダーシップを発揮していくといいと思います。

沢渡:変化できる企業はトップと現場の長、あるいは組織同士が相互にリスペクトできる状態を作れるのだと思います。

 今至るところで格差が生まれているのは過渡期だからです。日本の組織はピラミッドの統制型からオープン型へと進化している過渡期にあります。これまでの日本の組織は統制型でした。「日本はものづくりの国」という暗黙の了解のもとに、国の法制度から組織の体制などあらゆるものを統制型で最適化してきました。

 統制型というのは基本的に「言われたことをやれ」です。労働者は就業時間に定められた場所で、品質不良を起こさないように作業します。そのための人事制度や労務環境を手厚くしてきました。コミュニケーションは報連相、情報共有はクローズで逐次。横並び主義の風土で仕事の進め方は上から下に流れるウォーターフォールです。

これからの時代のマネジメント
これからの時代のマネジメント <作:沢渡あまね/画:noa>

岡本:そうすると…

沢渡:「指示待ち」になります。先んじて行動すると「余計なことをするな」と怒られますから。人の主体性を奪うモデルでした。

岡本:今は製造業に頼る時代ではないですから。

沢渡:そこでオープン型の組織体制やマネジメントが合理的になり得ます。
環境もテクノロジーも複雑化、かつ急速に進化する時代、組織の中に答えがあるとは限りません。あるいは、トップや年長者が答えを持ち得ません。デジタルネイティブな若手がマーケットを凌駕する答えを持っているかもしれない。
同じ組織内で立場を超えて、あるいは部署の壁を越えて、あるいは社外の専門家や有識者と、オープンにコラボレーションすることで、イノベーションや問題や課題を解決することができる。そのような時代です。

 オープン型は雑談と相談でつながり、問題解決して価値を生み出していきます。情報はオープンにして違いを認め、「あなたを信頼する」と。リモートワークで外にいてもアウトプットできて、パフォーマンス出せて、小さくチャレンジして小さく成功するアジャイル型に変えていかなくてはなりません。

岡本:そうでないと取り残されますね。

沢渡:ただし統制型が悪くて、オープン型がいいと言うつもりはありません。状況や要件に応じて使い分けていくことが大事です。現段階において統制型のままでいいのかを再考いただきたいのです。

岡本:社名である「エイトレッド」はピラミッド社会・組織を象徴する「DELTA(△)」を逆から読んだ造語が由来です。ピラミッドを上下逆さまにして、現場を主人公にして、トップは現場や組織を支えるために働くことで新しい一体感が生まれるという理念を表しています。この図を見たときにエイトレッドが目指しているものが言語化されたと感激したのを覚えています。

この記事に関連する沢渡あまねの著書

沢渡あまねの著書
  • ざんねんなオフィス図鑑 (沢渡 あまね, ワークフロー総研 著:C&R研究所)Amazon

  • 仕事ごっこ(沢渡あまね 著:技術評論社)Amazon

  • ストーリーで学ぶアジャイルな組織のつくり方 ここはウォーターフォール市、アジャイル町(沢渡 あまね、 新井 剛 著:翔泳社) 【近刊】 翔泳社のサイト

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
バックオフィスDX連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

加山 恵美(カヤマ エミ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/13303 2020/09/01 14:24

Job Board

PR

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

2022年6月28日(火)13:10

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング