Akamai Technologies(以下、Akamai)は、グローバルサステナビリティの取り組みに関する年次レポート発行を発表した
同社は、効率化の取り組みを推進することで、プラットフォームの成長によるエネルギー消費の増大を抑えてきたという。2020年には、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)による各国の外出自粛政策にともない、Akamaiプラットフォーム上のトラフィックが増大したが、プラットフォームの効率化と再生可能な電力源の利用により、の温室効果ガス排出量は減少したとしている。
Akamaiは、2015年に「Akamai インテリジェント・エッジ・プラットフォーム全体のエネルギー消費の削減」「新しい再生可能エネルギープロジェクトへの投資」「温室効果ガス排出量の削減と管理」「電子廃棄物の責任ある管理」を柱とする5ヵ年計画を導入している。今回のサステナビリティレポートには、これらの目標を達成するために同社が実施している取り組みがまとめられているという。
サステナビリティレポートのハイライト
- Akamaiは2015年以降、温室効果ガスの排出量を30%以上削減した
- 50%を再生可能エネルギーにするという目標は、新しいグリッド接続再生可能エネルギープロジェクトへの投資によって達成されている。現在、同社では、3つのプロジェクト(テキサス州の風力発電、バージニア州の太陽光発電、イリノイ州の風力発電)が稼働しているという。これらのプロジェクトで生産される再生可能エネルギーは、同社の電力需要全体の約23%をカバーしている
- インテリジェント・エッジ・プラットフォームで消費する単位容量あたりのエネルギーは、2015年の10分の1に削減された。一方、Edgeプラットフォームの利用可能容量は350%以上増加している
- 2020年には、Akamaiグローバルプラットフォームの利用可能容量は60%以上増加したが、スコープ2の排出量を2019年の水準から50%以上削減することができた
- 顧客がサステナビリティに関するそれぞれの目標を達成するための一助として、Akamaiプラットフォーム上の各顧客のサーバーおよびエネルギー消費による総排出量を詳細に記したカスタムレポートを提供している
- サステナビリティ関連の組織や支援団体、同じ考えを持つ企業と連携しながら、サプライチェーン向けの効果的な教育プログラムを確立し、カーボンフリーインターネットのメリットの拡大に力を入れている
- マサチューセッツ州とバージニア州における主要なサステナビリティ法の制定を積極的に推進したという。Virginia Clean Economy Act および Regional Greenhouse Gas Initiative の成立を支持するクリーンエネルギー企業、環境保護団体、草の根グループ、議員から成る連合組織の一員として活動している
Akamai コーポレートサステナビリティ担当ディレクター Mike Mattera氏は、「インターネットは環境問題と無縁ではなく、世界のエネルギー消費量の約2%はインターネットによるものであると言われています。また、CO2排出量も航空業界に匹敵します。当社はパフォーマンス、セキュリティ、配信のリーディングプロバイダーとして、インターネットの炭素排出量を削減する責任があると考えています。こうしたことから、2015年に計画を策定し、2020年までに炭素排出量を30%削減し、エッジプラットフォームの電力の50%を再生可能エネルギーに転換し、すべての電子廃棄物を100%リサイクルするという目標を設定しました。これらの目標を達成できたことを嬉しく思います」と述べている。
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