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EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

酒井真弓の『会いたい人』

技術者集団のエンジニアが抱えていた“マンネリ感”……グループ依存から脱却する「牽引役」に転身

#2:オムロン ソフトウェア

 開発は得意だが、自分たちで稼ぐ意思が弱かった──創業約50年、鉄道事業や決済事業、製造業の自動化など幅広い分野でソフトウェア開発を手がけてきたオムロン ソフトウェア。約500人の社員のほとんどがエンジニアという技術者集団だ。売上の大半をオムロングループに依存する同社が打ち出した改革は、ゴリゴリのエンジニアが事業企画や営業、マーケティングに転身し、自らの力で新たな顧客接点を創出することだった。「求められたことを確実にやり遂げる技術者集団」は、殻を破れるか。

グループで培ったノウハウを外部提供へ 営業部を新設

 オムロン ソフトウェアは現在、売上の大半をオムロングループ向けの開発が占めている。これは安定した収益基盤となる一方で、グループ会社の業績変動に左右されるリスクもはらむ。実際、かつてオムロングループの構造改革によって、同社の業績も連動して下がったことがある。

 そこで自力で稼げる組織を目指し、同社はグループ外の仕事を積極的に獲得する方針に舵を切り、2024年4月に営業部を新設。現在オムロンが取り組んでいるグローバル横断システム刷新プロジェクト「コーポレートシステムプロジェクト(CSPJ)」が完了したら、そこで培ったノウハウを武器にグループ以外のシステム刷新も手がけたいという。

 オムロン ソフトウェア 企画室 兼 ITソリューション事業部 事業戦略部長の田中文三氏は、「仕事はたくさん舞い込んでくる。しかし、それに応えているだけでは不十分。これからは開発・企画・マーケティングが一丸となって動く必要がある」と強調する。

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オムロン ソフトウェア株式会社 企画室 兼 ITソリューション事業部 事業戦略部 部長 田中文三氏

 「自分たちで取ってきた仕事は楽しいと感じてほしい」と田中氏。そうして得た利益を元に、自分たちで投資して成長していく面白さも感じてほしいという。社員一人ひとりの主体性とビジネス感覚が磨かれる好循環を生み出そうとしているのだ。

“窮屈さ”を感じていたエンジニアが未経験のマーケターに転身

 実際に、エンジニアから他領域にシフトして活躍の場を切り拓いた社員がいる。「決まったプロセスの繰り返しに窮屈さを感じていた」──そう語るのは、決済システムの開発者からマーケターに転身した井上晃輔氏だ。

 「当社は、確立されたプロセスとルールに基づき、安定した品質を提供できることで評価いただいています。しかし私は、自身のキャリアに悩む中で、一度その決まったレールから外れて、新しいことを創り上げる仕事に挑戦したいと考えるようになりました」(井上氏)

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オムロン ソフトウェア株式会社 ITソリューション事業部 事業戦略部

戦略推進グループ マーケティングリーダ 井上晃輔氏

 その思いを上司に伝えていたところ、ある日「マーケティングに興味ないか」と話が舞い込んできたという。開発と比べてマーケティングは、社内のお手本がない分野。目指す姿に近づけるのではないか。どんな仕事かもよく分からないまま、2023年12月、井上氏は二つ返事で異動を決めた。

 丸腰で飛び込んだ新天地。最初の1年は「ついていくことすらできなかった」と振り返る。

 「開発者時代は、会社の年度方針発表も自部門以外のことは聞いていませんでした。正直なところ、聞かなくても仕事はできたからです。今は積極的に情報を取りに行く姿勢が必要になりました」(井上氏)

 会社を理解しようと決意した井上氏は2024年、毎日テレワークが可能な職場環境であえて自ら100%出社に切り替えた。すると、ふとした会話からアイデアが生まれ、他部署との接点も増え、上司からのアドバイスもあり仕事の幅が一気に広がったという。現在は、マーケティングリーダー 兼 社内メルマガ編集長として、営業に欠かせない製品カタログやメルマガの制作、マーケティング活動をリードしている。

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システム開発10年経て営業デビュー 初受注で確かな手応え感じる

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酒井真弓の『会いたい人』連載記事一覧
この記事の著者

酒井 真弓(サカイ マユミ)

ノンフィクションライター。アイティメディア(株)で情報システム部を経て、エンタープライズIT領域において年間60ほどのイベントを企画。2018年、フリーに転向。現在は記者、広報、イベント企画、マネージャーとして、行政から民間まで幅広く記事執筆、企画運営に奔走している。日本初となるGoogle C...

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