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SDGsの実現に向けてのAI活用事例3選 株式会社マクニカ AI Research & Innovation Hub 楠 貴弘氏 講演

edited by Operation Online   2021/05/11 06:00

 株式会社マクニカは、2020年11月18日より12月11日まで、オンラインで「Macnica Exponential Technology 2020」(MET2020)を開催した。本稿では株式会社マクニカAI Research & Innovation Hub 楠 貴弘氏による 講演「AI活用の『いま』を知り『これから』を見据える~SDGsの実現に向けて AI活用事例3選~」の内容を紹介する。

SDGsに取り組む意義と方法

株式会社マクニカ AI Research & Innovation Hub 楠 貴弘氏

 なぜSDGsに取り組む必要があるのでしょうか? それは新たなビジネスチャンスを生み出すものだからです。3億8千万人もの雇用を創出し、1カテゴリーだけでも8百兆円というビジネス規模が試算されています。経団連の行動憲章が2017年に改定され、SDGsが取り上げられました。様々な企業を中心にSDGsが注目されている現状があります。何から取り組んだらよいかについては、同業他社、異業種のさまざまな事例、取り組みを見ると非常に参考になります。最後にどう取り組んでいくのか、キーテクノロジーになるAIを活用するということです。

 SDGsとは何か。実はSDGsの前にMDGsというものがあり、これは2001年から2015年に実施されたものです。8ゴール、21ターゲットで、この目標は発展途上国が中心でした。目標はある程度、達成されましたが課題も残りました。その内容を踏まえて、2015年9月に「持続可能な開発目標」として、新たにSDGsを設定し、国連サミットで採択されました。2030年に17ゴール、169ターゲットを達成するという目標を設定しています。この対象には発展途上国も先進国も含まれています。SDGsには「誰も置き去りにしない」という合言葉があり、非常に重要なキーワードです。ぜひ覚えてください。さらに「持続可能な開発」とは将来の世代の欲求を満たしつつ現在の世代の欲求も満たす、そのような開発を意味します。環境と開発が共存することを表しています。先進国、発展途上国、現在の世代と将来の世代、これら全てがSDGsを達成することは非常に重要だと思います。

 さてSDGsの17ゴールは、5つの「P」に分けるとわかりやすくなります。人間(People)・平和(Peace)・地球(Planet)・パートナーシップ(Partnership)・豊かさ(Prosperity)です。さらに環境、社会、経済、この3つのカテゴリーにも分けることができます。経済が発展するには安定した社会が必要です。そのためには安定した環境が必要です。気候変動が緩和され、生物多様性が維持でき、安全な飲み物が確保できる。このような環境を手に入れることで社会が発展し、経済が発展していくと言えます。自然資本は全てを支える資本になので、ここを押さえることがSDGsを実現するための重要なポイントです。

 ESG投資という言葉を少し解説したいと思います。ESG投資というのは、環境、社会、企業統治に配慮した投資です。非財務情報は財務資本を生み出す資源にあり、SDGsに積極的に取り組む企業に対して投資をする内容となっています。我々の年金を運用しているGPIFは世界最大の運用機関ですが、PRIにサインしており、GPIFが参画することによってESGの投資金額が日本において年々増えてきています。

 このようにSDGsに取り組む企業に対する投資が活発化することでビジネスチャンスをつかまえられ、更にその企業に働く社員の意欲の活性化にも繋がっていきます。企業はSDGsに取り込むことによって、経営理念、ビジョンの再定義ができると思います。働き手は、社会の役に立っていることが実感できると意欲の活性化に繋がります。ビジネスチャンスを生み出し、社員の活性化に繋がるSDGsに取り組まない選択肢はないと感じます。SDGsに取り組まないと、企業イメージの低下、経営リスクの増加、事業機会の損失につながる可能性もあります。SDGsはもはや、取り組まないことが最大のリスクと言われています。

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連載:【MET2020】Macnica Exponential Technology 2020 レポート
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