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コンプライアンス“まる”プラクティス

内部統制の対応を始めたらルールをつくってもつくっても全然カバーしきれない、どうしよう?

第3回


【まるプラクティス】mal-practice。「まる」は、マルウェアなどの「まる(mal)」で、ラテン語で「悪い」「不完全な」といった意味を持ちます。ベストプラクティスの反対語にあたる「まるプラクティス」。失敗事例を検証・考察することで改善につなげます。

Question

Question

 米国SOXはルールベース、国際会計基準はプリンシパルベースなどという話を耳にしますが、具体的にはどう違うのでしょうか。

story

Answer

 日本語に直せばプリンシパルベース=原理原則主義、ルールベース=手続き主義とでもいいましょうか。制度設計においては、原理原則、つまりプリンシパルを明確にし、細かい運用は現場の判断にまかせるのか、それとも、あらかじめ細かいルールを定めて現場の判断の余地を少なくするのか、どちらを重視するのかを考えなければなりません。

 利害関係者の考えがそろっていて制度が複雑でない場合は、プリンシパルベースにすることができます。反対に、利害関係者が制度等に対する理解が十分ではなく、制度が複雑であれば、ルールベースの対応が必要です。

 しかし、手続きの整備にはコストがかかります。効果との兼ね合いもありますが、できる限りプリンシパルベースで制度運営ができることに越したことはありません。制度運営がはじまった直後というのは、環境変化によって今まで考えたこともなかったような状況が生じ、手続きを細かく規程していかなければ、という圧力がかかります。

しかし、その圧力に流されていては制度運営に関する社会的なコストは増大するばかりです。利害関係者の成熟度を高め、制度に熟知した人をそれぞれの利害関係者内で育てるとともに、密接に情報を交換し合い、制度運営に加わることで、プリンシパルベースでの制度運用が実現します。

 プリンシパルベースでは運用できないと叫ぶことは、成熟していないということを自ら宣言しているようなものです。プリンシパルベースでの制度運営を可能にするためにはどうすればよいのかを皆で考えることが重要なのです。

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https://enterprisezine.jp/article/detail/1520 2009/07/10 16:30

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