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もはやバックオフィスではなく“ど真ん中” セガサミーが「IT×法務」で支えるグループのDX推進 DX実現は、IT部門と各部門の協力がポイント──リーガルテックで効率化へ

  2022/04/14 08:00

 DX(デジタル・トランスフォーメーション)推進が声高に叫ばれる中で、ビジネス・IT・バックオフィス部門が一体となった全社的な変革が求められている。今回は、変革によって国内事業を効率化し、グローバルビジネスの拡大も狙うセガサミーホールディングスを取材。DXで後手に回りやすいバックオフィス部門の視点から、ITと法務が一体となることでグループ全体のDX推進にどのように貢献できるのかを訊いた。

AIの力に未来を感じた

 セガのデジタルゲーム事業やアミューズメント機器開発、そして映像制作やトイなどを手がける「エンタテインメントコンテンツ事業」、サミーを中心とした「遊技機事業」、ホテルの開発・運営などの「リゾート事業」など、幅広いエンターテインメントを手がけるセガサミーグループ。国内のグループ企業は30社あり、各社がDXを推進している状況だ。その活動を支えるのが、セガサミーホールディングス ITソリューション本部のIT戦略推進部。グループ各社からITに関する問い合せや要望を受け付けて、伴走しながら課題を解決している。同部署の中でも大中恭之氏が所属するイノベーション推進課では、DX推進に関わる自動化ツールの選定やグループ各社へ展開する際の環境整備、ツールの利用促進のための研修などを行っているという。

セガサミーホールディングス ITソリューション本部 IT戦略推進部 イノベーション推進課 大中恭之氏
セガサミーホールディングス ITソリューション本部
IT戦略推進部 イノベーション推進課 大中恭之氏

「我々は現場の方の手作業を自動化するETLツールやRPAツール、分析やグラフ化のためのBIツールなどを提供し、国内のグループ企業に活用を促しています。また、基幹システムは元セガと元サミーで別のものを使っていますが、従業員情報などはグループ全体のマスターが作られています。DXについては、既に数年前から取り組んでおりましたが、コロナ禍によるリモートワーク推進を背景に、業務効率化のためのデジタルサービス導入のニーズが一層高まり、相談が増えています」(大中氏)

 DXの推進は、事業部門だけでなくバックオフィス部門にも波及しており、法務部門では、契約審査の品質向上と効率化を実現するAI契約審査プラットフォーム「LegalForce」を導入しているという。

 法務部門が導入を検討し始めたのが2018年。経営陣から先端技術を導入し、定常業務を省力化してほしいというリクエストがあった。「机に座って契約書づくりに注力していればよいというのではなく、『事業を発展させるような貢献をしてほしい』と経営から期待されるようになったのです。そこで、先端技術について情報収集するためにいろいろな媒体を調べたり、展示会に足を運んだりするうちに、AIで契約書の審査をしてくれるLegalForceの存在を知りました」と語るのは、グループガバナンス本部 ガバナンス戦略室 戦略企画課 課長(※2022年3月取材時の肩書は、法務知的財産本部 法務知財ソリューション部 リーガルオペレーション課 課長)の東郷伸宏氏。

セガサミーホールディングス グループガバナンス本部 ガバナンス戦略室 戦略企画課課長 東郷伸宏氏
セガサミーホールディングス グループガバナンス本部
ガバナンス戦略室 戦略企画課 課長 東郷伸宏氏

 リーガルオペレーション課は、法務部と知的財産部の一部が機能統合して2021年に新設されたセクションであり、社内の申請業務に係る作業を一手に引き受けているという。東郷氏は、リーガルオペレーション課の発足前から法務部門の定常業務を軽減するべく、LegalForceのほか、参考文献をリモート環境から参照できるライブラリや電子契約、翻訳ツールなどを導入していった。

 同ツール導入のきっかけについて同氏は「契約書の審査・作成業務は、作業量として一番多い部分です。LegalForceのAIによる自動レビュー機能を見て、未来を感じました。我々はグループのミッションに『感動体験を創造し続ける〜社会をもっと元気に、カラフルに。〜』を掲げていますが、まさにこのサービスは私の期待を超えた“感動体験”だったのです」と振り返る。

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著者プロフィール

  • 森 英信(モリ ヒデノブ)

    就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務やWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業。編集プロダクション業務においては、IT・HR関連の事例取材に加え、英語での海外スタートアップ取材などを手がける。独自開発のAI文字起こし・翻訳ツールなど活用した編集制作ワークフロー改善を実践中。

  • 岡本 拓也(編集部)(オカモト タクヤ)

    メディア部門 メディア編集部 EnterpriseZine編集を担当

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