SAPジャパンは5月23日、花王が、「SAP Central Finance」および「SAP Analytics Cloud」を活用し、グローバルの管理会計情報の可視化に「SAP Analytics Cloud」を採用したと発表した。同社は、セルフサービスBIによりタイムリーな意思決定を実現しているという。
同社の会計財務部門では、2000年代初頭からSAP ERPを導入。現在はグローバルで約98%のグループ企業がSAP ERPを利用している。2018年には、SAP Central Financeによって会計情報を一元管理する会計データ統合基盤(DWH)を構築したが、タイムリーに経営状況を把握することが困難だったという。そこで同社は、SAP Central Financeとの親和性、処理スピードの速さ、操作画面のわかりやすさ、SaaSの利便性を評価して、SAP Analytics Cloudを採用。会計財務部門の各担当者も自らデータ分析やレポーティングができる、わかりやすさが決め手になったという。
現在は経営層、各事業部の部長、会計財務部門の管理会計担当など約250人がSAP Analytics Cloudを利用している。グローバル全体での最新のデータを取り込んで財務状況やセグメント別の売上状況などを随時可視化して、具体的なアクションにつなげているという。データを可視化する工数も約90%削減できたとしている。
なお、アビームコンサルティングがSAP Analytics Cloudの導入とデータの可視化、BIのセルフサービス化を支援したという。
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