2009年7月15日~16日の2日間にわたり、学術総合センター(東京・神保町)にて「PM Conference 2009」(主催:翔泳社)が開催。 「PMに必要な現状と未来を読む力」をテーマに行われた10のセッションの中から、日本情報システム・ユーザー協会 (JUAS)の細川氏の講演「ユーザー視点のシステム管理 」とJTB情報システムの佐藤氏「外部委託に伴うリスクマネジメント」の内容をレポートする。
業務改革に最も必要なのは問題感知力

社団法人日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)の細川泰秀専務理事は「情報システムの構築のため、様々なアーキテクチャがあるが、システム作りをする前にすべきことがある」と指摘する。 それは、業務改善や標準化、ルール改善などの業務システムの見直しだ。
さらにその前に、ビジネス自体の改革、商品・サービスの創造、顧客の確保・拡大、コアシステムの見直し、協会範囲の抜本的見直しなど、ビジネスモデルを根本から点検しなければならない。
つまりプロジェクトの企画設計における検討の流れはビジネスモデル、業務システム、情報システムの3ステップであるべきであり、その体系化によるイノベーションの推進が求められている。
細川氏は、業務改革において一番必要なものは「何かおかしい」と感じる「問題感知力」と「より良いもの・方法はないか」と考え、理想状態や将来像を想定できる「問題解決力」が重要であると指摘する。
「もし解決策について悩んだら、他の人の考えを聞いてみるといい。ただし「解決策を教えて」ではなく「ヒントがないか」と問うこと。また「自分より優秀な人が自分の代わりに問題に対応したら何をするか」を考えるバーチャル・エネミー(仮想の敵)を置く発想法も有効」だと語った。
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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