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AIで中国・欧米に後れを取る原因は技術面ではない?──急成長するAI inside 渡久地択氏に訊く

注目を集めるAI inside、なぜ人材育成まで担うのか

 AIやデータ利活用が急速に進む中、AI insideによるソフトとハード両面からのAIプラットフォームの提供に加え、人材育成まで担うというユニークな取り組みが注目されている。AI-OCR「DX Suite」やAIに特化したエッジコンピュータ「AI inside Cube」などを提供しながら、DX人材輩出プログラム「AI Growth Program」を実施し、企業の実践的なAI活用やDXを支援・促進しようというものだ。プログラムの内容は同社のツールの使い方を教えるものではなく、AIを使いこなしてDXを推進することを目的としているという。AIプラットフォーマーであるAI insideがなぜ人材育成まで担うのか。AI利活用に関する概況をはじめ、AI活用を自社の強みとするための人材育成の在り方などについて、同代表取締役社長 CEOの渡久地択氏にうかがった。

想像よりも進展していないAI導入

──AIスタートアップとして急成長し、注目を集めるAI insideですが、まずは渡久地 択さんご自身についてプロフィールを伺えますか。

 高校を卒業してすぐに起業し、以降はずっとAIの研究に携わってきました。といっても、起業した2004年頃はまだディープラーニングも一般的ではなく、十分に処理できるハイスペックマシンもなかったので、事業としては自然言語検索の機能を搭載したポータルサイトの運営などを行っていました。

 2012年にディープラーニングが登場し、マシンのスペックも上がってきた頃から、AIの活用が広がるであろうと予測して、画像認識に関する事業に本格的に取り組むようになりました。それで2015年8月にAI insideを創業し、自らデベロッパーとしてAI-OCRによりアナログデータをデジタルデータ化する「DX Suite」を開発して、2017年11月から製品提供を開始しました。

──そこから7年が経って、その間に上場し急成長されてこられたわけですが、そんな渡久地社長から見て、日本におけるAI利活用を取り巻く状況をどのようにご覧になられていますか。

 総務省が公表している『令和元年版情報通信白書』によると、国内企業のAI導入率は39%とされていて、今年は50%に近づいていると言われています。日本は欧米に遅れながらも徐々に活用が広がっているという印象です。しかし、実感値としては「そこまででもない」という感じですね。DXも必要性が叫ばれていても、ビジネス変革としてはもちろん、IT導入すら十分に進んでいないというのが実態ではないでしょうか。当然ながら、AIにはデータが必要なので、IT化、デジタル化が進んでいなければデータもとれないため、AI活用が難しいということになります。

AI inside 代表取締役社長 渡久地 択氏
AI inside 代表取締役社長 CEO 渡久地 択氏

 もちろん、AI導入が進んでいる領域もあります。たとえば、私達が事業として取り組んでいるAI-OCR、そしてチャットボットなどです。元々事務処理やコールセンター業務は以前から人材不足が懸念されている領域でもあり、AIが既存の業務を効率化できるという意味では、大きな価値提供になっていると思います。

──なるほど、期待するほどAIの利活用は進んでいないということですね。しかし、その一方で、AIのテクノロジー自体は急速に進歩しているように感じられます。

 そのとおりです。AIテクノロジーのほとんどはオープンなものなので、世界全体でどんどん進化しています。私の体感ですが論文の8割は大学、2割が一部のテックカンパニーから出されているもので、テクノロジー自体はどの国でも十分に活用できる状況にあります。その中で日本が中国や欧米に対して遅れているのは、「使い方」や「マインド」などAIのテクノロジー以外に問題があるためだと感じています

──期待されるほどAIの利活用が広がっていない日本ではありますが、何か変化はあったのでしょうか。

 少なくとも「AIは敵」という感覚はなくなったように感じますね。2015年頃は「働き方改革」という言葉もなく、その中で“シンギュラリティ”などの言葉がブームになり、日本の人口の約半分がAIに置き換わるというレポートが出たりして、人がAIに置き換えられることに恐怖感がありました。実際に、当時は私達もセールスの場面で「仕事がなくなったら困る」という空気に度々遭遇したことがあります。

 しかし、長時間労働などの問題が表面化し、政府も2019年頃から「働き方改革関連法」を順次施行するなど、企業も個人も働き方を変える必要性を強く認識するようになり、AI活用が有効策の1つとして捉えられるようになりました。人の仕事を奪う存在から、サポートしてくれる存在へと見え方が変わったわけです。この頃が「マインド」の大きな転換期になったように思います。

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ごみ処理場の危険物検知などでも活躍

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この記事の著者

伊藤真美(イトウ マミ)

フリーランスのエディター&ライター。もともとは絵本の編集からスタートし、雑誌、企業出版物、PRやプロモーションツールの制作などを経て独立。ビジネスやIT系を中心に、カタログやWebサイト、広報誌まで、メディアを問わずコンテンツディレクションを行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

岡本 拓也(編集部)(オカモト タクヤ)

メディア部門 メディア編集部 EnterpriseZine編集を担当

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