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ビジネスロジックからもテクノロジーからも柔軟に対応できるオラクルのSOA(前編)

前編

SOAを積極的に活用してシステムに俊敏性を獲得させ、厳しい競争に勝ち抜く企業が出てきている。一方で、どこから手をつけていいのかわからない、性能に懸念があるなどの理由からなかなかSOAを本格的に採用できない企業もある。最新のOracle Fusion Middleware 11gを活用すれば、いまだSOAに懸念を持つ企業の敷居を大きく下げることが可能だ。

成功している企業は業務アプリケーションパッケージを併用している

 オラクルには、なるべくプログラムを作らずにシステムを構築するという考え方がある。作らなければそのための工数や労力が削減でき、結果的にコストも削減できる。顧客にはその削減分を、同業他社との競争優位性を確保するところに集中的に投資してもらいたい。投資の選択と集中をソフトウェアの世界で実現するのが、オラクルという会社の方針だ。

 作らないための1つの方法として、企業のビジネスプロセスの共通部分、例えば人事や会計などは業務アプリケーションパッケージ製品のベストプラクティスを採用するものがある。さらには、業界や業種で共通の領域も、パッケージ製品の活用を拡大する傾向もある。それに対応するために、オラクルは業界、業種に特化した実績あるアプリケーションや企業の買収を進めているのだ。

 パッケージ製品を使いシステム投資の効率化が図れた分を、戦略的なIT投資に回すことができる。ここ最近成功している企業の多くは、パッケージ製品を活用し、それに戦略的にSOA を組み合わせてシステム環境を構築している(図1)。

図1:変化対応力を維持するためのSOA

 成功企業がSOAを利用するのは、変化対応力が重要となっているからだ。既存システムや業務アプリケーションパッケージなどをサービスとしてSOAでつなぎ、まずはビジネスプロセスがスムースに動くようにする。変化が起きた場合にはプログラムを作りシステムを改変するのではなく、SOAの機能を用いてコンフィギュレーションレベルの調整で対応するのだ。このようにオラクルでは、作らないITシステムを追求し、システムに俊敏性を与えている。

次のページ
SOAではOracle Fusion Middleware 11gの「1つにする」コンセプトが有効に

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この記事の著者

首藤 聡一郎(シュトウ ソウイチロウ)

日本オラクル株式会社 
Fusion Middleware事業統括本部 
Fusion Middlewareビジネス推進本部 
シニアマネージャー

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https://enterprisezine.jp/article/detail/1793 2009/09/11 07:00

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