アークティックウルフジャパン(Arctic Wolf)は、サイバーセキュリティ全体へのAI導入を加速させるというプラットフォーム「Aurora Superintelligence Platform」の提供開始を発表した。
同プラットフォームは、「Swarm of Experts」と呼ばれるエージェンティック・フレームワークを基盤としており、サイバーセキュリティ分野でのAI導入を阻んでいた信頼性と精度の課題を解決し、ユーザー組織のITおよびセキュリティチームがエージェンティックAIを迅速かつ安心して導入できるよう支援すると述べている。
なお、Arctic WolfのSwarm of Expertsアーキテクチャは、エージェントが人間のみによるワークフローを明確に凌駕し、かつ人間によって検証された場合にのみエージェントを展開するとのことだ。
今回の発表では、3つの主要なAIの進歩をAurora Superintelligence Platformに統合するとしている。
Swarm of Experts
AI主導かつ「ヒューマン・イン・ザ・ループ(HITL)」型のエージェンティック・フレームワーク。トリアージや調査といった個別のタスクに特化するのではなく、サイバーセキュリティの幅広い目標に対しアクションを計画および実行するよう設計されているとのこと。このスウォーム(群れ)は、タスクをエンドツーエンドで処理する数百のエージェントで構成されており、脅威の状況に合わせて常に成長し、自動的に適応していくという。このモデルにより、アナリストがインシデントのエスカレーションに対する専門的な検証ポイントとして機能し、継続的な強化学習によって、モデルの性能を絶えず向上させることが可能になるとのことだ。
Security Operations Graph
Aurora Superintelligence Platformの基盤となる独自のデータおよびインテリジェンス。同プラットフォームは、多種多様なソースから毎週9兆件以上のテレメトリイベントをリアルタイムで取り込み、オープンなデータパイプラインを通じて統合するという。これにより、顧客固有のデータを開示することなく、多様なシグナルにわたるインサイトを一般化することが可能になるとしている。
Arctic Wolfのデータパイプラインは、14年以上にわたり1,000名を超えるセキュリティアナリスト、脅威ハンター、インシデント対応担当者のチームによって精査され、継続的に検証されており、最先端モデルだけでは再現できない実践的な専門知識が、Arctic Wolfのグラフ、ゴールデンデータセット、独自のAI機能に組み込まれていると述べている。重要な点として、このモデルは「Concierge Experience」の一環として、あらゆる意思決定を各組織の企業環境に合わせて最適化するという。
AI Trust Engine
検証プロセスおよび一連のガードレールにより、エージェントの自律性を制限することで、正確で信頼できる成果を実現するとしている。スウォーム内のエージェントは決定的に機能するように構築されており、推測や、既知の検証済みエクスペリエンスに基づかない回答を防ぐとのことだ。エージェントの経験を超えるタスクを処理するために人間が引き続き関与し、検証された各解決策はシステムにフィードバックされるとのこと。これにより、エージェントの機能が拡張され、将来的に同様のタスクを自動的に処理できるようになると述べている。エージェンティックな判断であれ人間による判断であれ、すべての意思決定がAIによる審査でレビューされるため、安全性が担保されるという。すべての新しいエージェントは、スウォームに組み込まれる前にArctic WolfのSOCで実戦テストを受け、人間のみによるワークフローを凌駕し、厳格な性能基準を上回らなければならないとのことだ。
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