情報処理推進機構(IPA)は、『サプライチェーン強靭化におけるデータ連携の仕組みに関するガイドライン(車載半導体関連)0.1版』を公開した。
同ガイドラインは、様々な産業における半導体の安定調達に向けて、サプライチェーン横断でのデータ連携・利活用に必要となる業務・機能要件を定義した文書。自動車関連業界をはじめとした各業界の技術動向やトレンドなどを踏まえた適切な製品の選択・切り替えを促進し、半導体の安定供給確保を通じた産業競争力の強化に貢献するものだという。
0.1版は、自動車産業において重要な部品である車載半導体を扱い、段階的に対象を広げていくとしている。
同ガイドラインでは、直接の取引関係の有無にかかわらず企業間で連携・利活用するために必要な業務・機能要件を定義している。データスペースに参加する各者が、データスペース運用事業者との契約に基づくトラストを前提に、直接取引関係のない企業間でも、データ提供者が決定するアクセス制御に基づいたデータ参照が可能になるとのことだ。
同ガイドラインが対象とする半導体データプラットフォームでは、半導体メーカーが、車載半導体の安定調達に必要な情報をデータスペースに登録し、自動車OEM・部品メーカーが必要な範囲で参照することを可能にするという。具体的には、半導体の品番・仕様とともに、EOL(販売終了)情報や半導体の世代交代を促すための推奨/非推奨情報、供給能力に関連する生産地情報といった供給の見通しに役立つ情報が扱われるとのこと。データの開示範囲は、データ提供者が開示先や開示するデータ項目を指定・制御できるため、半導体メーカーは営業秘密を保持しつつ効率的に共有したい情報を自動車OEM・部品メーカーに連携できるとしている。
これにより、不確実な情勢のなかでも効率的かつタイムリーな情報共有が可能となり、代替品の検討や生産計画の調整など、迅速な意思決定を行いやすくしてサプライチェーンの強靭化を実現すると述べている。
また、同ガイドラインは、令和7年度に経済産業省が実施した『無人自動運転等の CASE対応に向けた実証・支援事業(半導体等の自動車部品サプライチェーンのデータ連携基盤構築に向けた実証事業)』の成果を取りまとめたものであり、データスペースを活用し企業をまたいでサプライチェーン/バリューチェーン上のデータの共有と活用の促進を目的にしているとのこと。0.1版では、自動車産業の車載半導体を対象とした構想設計を記載しており、今後は汎用半導体および自動車業界以外への適用拡大や詳細設計、基盤運用まで盛り込む形で、段階的な改版を進めていくという。
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