IBM Securityは、Amazon Web Services(以下、AWS)との統合拡大について発表した。「AWS Cloud Foundational Services」と「IBM Security QRadar Log Insights」および「IBM Security QRadar SIEM」を組み合わせることで、顧客がクラウドセキュリティを簡素化、強化できるよう支援するという。
AWSビルトインパートナーソリューションの一部として、IBMは、AWSと協力して新たなAWSビルトインソリューションを開発。同ソリューションは、AWSの基盤サービスと自動的に統合し、導入体験を簡素化・合理化するという。また、自動的にインストール、設定、統合され、IBM Security QRadar Log Insightsを、AWSネイティブサービスに統合するとしている。
ロールと権限は、AWS Identity and Access Management(IAM)Identity Center内でプログラムによって設定されるとのこと。同ソリューションにより、顧客に以下の価値を提供するという。
- 検索ベースの調査を簡素化:AWSとハイブリッドクラウド環境全体のイベントを検索し、潜在的な悪意のある行動や誤設定を特定可能
- セキュリティデータの可視化を強化:「Amazon GuardDuty」をIBM Security QRadar Log Insightsと連携させることで、他のクラウドやオンプレミスからデータソースを取り込むことが可能。データへのアクセスを集約して、脅威の検出、調査、対応を効率的に行える
また、顧客がハイブリッドクラウドの可視化を進め、脅威の検知と対応を簡素化できるよう、IBM SecurityのQRadar Suiteは、「Amazon Security Lake」をサポート。IBM Security QRadar SIEMとIBM Security QRadar Log Insightsを活用することで、ハイブリッドクラウドの可視化を実現できるとしている。
クラウドデータセキュリティの高度化に向けてIBMは、データセキュリティ製品であるGuardiumのポートフォリオを強化するために戦略的投資を実施。クラウドデータ領域を適切に保護・管理できるようにすることを目指すという。取り組み内容は以下のとおり。
- Guardium InsightsのSaaS版をAWS Marketplaceで提供:Guardium Insightsにおいて、中小企業、大企業のニーズを満たせるように設計された3つの新しいSaaSエディションを提供。2023年第2四半期にAWS Marketplaceで利用可能になる予定
- データセキュリティポスチャ管理(DSPM)でGuardiumを強化:IBMは、Polar Securityを買収。PolarのDSPM技術を、IBM Securityのデータセキュリティ製品であるGuardiumファミリーに統合する意向
【関連記事】
・IBM Z and Cloud Modernization Stackに新機能が追加へ
・日本IBM、SaaS型データ利活用プラットフォームを提供 金融機関のデータ分析など支援
・SAPのソリューションに「IBM Watson」を組み込みへ