PwC Japanグループは、日本を含む世界の企業・団体などのリーダー層約2,000人へのアンケート調査に基づくレポート「レジリエンス革命の到来 グローバル・クライシス・レジリエンス・サーベイ2023」の日本語版を公表した。世界の企業が様々な経営課題に直面する中、「レジリエンス」をテーマに、変化に適応して成長を実現するために必要な対策や課題を考察したという。なお、同レポートはPwCが4月6日に発表している。
同サーベイは2019年に開始し、今回で3回目。今回の調査では、91%が「少なくとも一回はパンデミック(新型コロナウイルス禍)以外の混乱を経験した」と回答し、76%が「最も深刻な危機が業務に中程度以上の影響を及ぼした」と回答した。2019年の調査では、「過去5年間に混乱を経験した」との回答は69%だったという。ビジネス環境の変化がより速く、より大きくなっていることを示唆しているとした。
また、レジリエンスの構築を「最も重要な戦略的優先事項の1つ」とした回答は89%に達した。一方、社内横断的な取り組みに移行しているのは全体の約3分の2で、そのうち「少なくとも5年以上取り組んでいる」とした回答は61%にとどまったとのこと。レジリエンスが重要との認識は高まっている半面、グループ内できちんと実行できていない現実が浮かび上がったとしている。
PwC Japanグループは今後、日本企業の調査結果に焦点をあてた日本分析版の公表も予定しているという。
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