アクセンチュアは、同社が開発したスマートシティのデータ連携基盤(都市OS)が、福島県下5市の協力のもと、同県で新たに稼働が開始されたと発表した。
福島県はアクセンチュアの都市OSを導入し、県下の5市はこれを共同利用。そのため、5市は独自に都市OSの導入、運用や保守をすることなく、市民のニーズに合わせたスマートシティサービスの提供やデータ連携が可能になるとしている。今年度、県内の他市町村へのさらなる展開も予定されており、県モデルのデータ連携が加速する見込みだと述べている。
福島県民は今後、都市OS上に構築されたコミュニケーションポータル「ふくしまポータル」から行政手続きのオンライン申請やデジタル防災サービスなどへのアクセスが可能に。また、自身の年齢や、居住地、興味関心情報などを登録すると、今夏以降、若者世代向けへの移住支援に関する情報や、防災イベントに関するお知らせなど、登録者に関連性の高い情報が自治体から公開された際に自動で配信される予定だという。
アクセンチュアが提供する都市OSは、2015年に福島県会津若松市で初めて導入され、今回の導入により全国11県にまたがる17の自治体・地域で運用されている。市民が承諾(オプトイン)したデータを利活用でき、官民の枠を超えて市民一人ひとりのニーズや地域の課題に即したデジタルサービスの提供基盤になっているとしている。会津若松市では、これまで29種のデータが都市OSに接続され、地域通貨決済やオンライン診療など25のスマートシティサービスが提供されているという(2024年4月時点)。
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