SUBARUのIT部門は450人規模の「ワンチーム」に 新CIO辻裕里氏が種まいた変革が花開き出す
重責を担いながら「孫育て」に挑戦 身をもって“新しい選択”を示す

2024年4月、SUBARU 執行役員 CIO IT戦略本部長に就任した辻裕里氏。社長からのCIO打診は、突然だったという。「100年に一度の大変革期」と言われる自動車業界にあって、CIOはその要と言っても過言ではない。「身の引き締まる思い」と語る辻氏は、笑顔だ。
コロナ禍を乗り越え、働き方を一気にアップデート
2019年、辻氏が入社した当初のSUBARUは、紙やハンコが主流で、給与明細も紙だった。辻氏は、「自動車メーカーの仕事は、良いクルマを作ってお客様に届けること。一方、システムは最初から運用効率までを考えて作る。こうしたフォーカスの違いから、当初は嚙み合わないことも多かったように思う」と振り返る。
状況が一変したのは、2020年。コロナ禍でサプライチェーン全体が混乱する中、辻氏らIT戦略本部は、ほぼゼロから社員1万人のテレワーク環境を整備。さらに人事パッケージや会計システムを導入し、工場系システムも刷新するなど、様々な領域にメスを入れた。新たな課題にぶつかるたびに、「IT戦略本部が頑張ってくれたおかげでイケてる会社に近づいた」という社員の言葉が原動力となったという。
2024年4月には、2年がかりでワンチーム化を進めてきた情報子会社・スバルITクリエーションズとの統合が完了。キックオフでは、大崎篤社長や歴代CIOからメッセージ動画が届き、最後に辻氏が「IT中期計画2024」を発表し、新たな一歩を踏み出した。

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酒井 真弓(サカイ マユミ)
ノンフィクションライター。アイティメディア(株)で情報システム部を経て、エンタープライズIT領域において年間60ほどのイベントを企画。2018年、フリーに転向。現在は記者、広報、イベント企画、マネージャーとして、行政から民間まで幅広く記事執筆、企画運営に奔走している。日本初となるGoogle C...
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